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凜子とは昔から仲が良かったが、特に最近男四人でつるむことが増え、凜子とは席が隣ながらそこまで頻繁に話すこともなかった。
しかしこうして久しぶりにじっくり話をしてみると、以前がどうだったのかが思い出せないほどウマが合う。
凜子って、こんなに笑うのか。
学校で周りの女子と一緒にいても、ここまで笑っているところは見たことが無い。
単に意識し過ぎている鉄弥の妄想かもしれないが、それでも鉄弥はこの時間を大切にしようと思った。
酒も進み時間も経った。
代謝がよくなっているせいか汗をかいていて、凜子にシャワーを促した。
別に嫌らしい意味は無い。
凜子は多少戸惑ったが、それに応じた。
部屋には、ベッドの上で膝を抱えた鉄弥が一人。
今日一日を振り返り、そしてこの後のことにまで考えが及ぶ。
下心が無い、と言えば嘘になる。
しかしそんなつもりもない。
適当におしゃべりして、楽しく過ごせればそれでいいじゃないか。
暁生のこともある。浮かれてなんかいられない。
しかしそう思った矢先に顔がニヤついてしまうのが、鉄弥である。
バスルームの方から響く水の音に、鉄弥は酔った。