天ヶ瀬若菜のAV撮影 第2話-1
今もそうなのだが、赤塚沙樹は高校時代からクラスで目立たない地味な女の子だった。運動は苦手、勉強もできないわけでもないが、得意でもなく、普通。学校に友達もいたにはいたが、休日に一緒に遊びに行くような親しい友人はいなかった。
顔は母親に似て、勉強はそれほど出来ないけど理知的で整った美しい顔だったし、おっぱいも大きく、Fカップ近くあった。この胸のおかげで、赤塚沙樹はよく男子や男の先生から、いやらしい目で見られる事が多かった。沙樹自身、自分の胸がいやらしい目で見られていることに気が付いていた。
しかし、沙樹はそんな視線が嫌いではなかった。むしろ、男子からのイヤらしい視線に晒され、興奮していた。
沙樹はスケベな女の子だった。今でもそうだが、高校時代の沙樹はボーっとしながら、いやらしい妄想に耽るのが趣味だった。
クラスの男の子全員に犯されるのを妄想したり、オチンチンをしゃぶらされ、精液を無理矢理飲まされたり…。
そんな妄想に耽っている時に沙樹は自分の胸をジロジロと見つめる視線を感じると、妄想がよりリアルになるような気がして、興奮が増し、より一層妄想に耽ることが出来た。
もちろん沙樹が妄想に耽るのは、学校にいるときだけではなかった。家にいるときもそうだった。
どちらかというと、M気質の沙樹は家に戻ると、よく自分のパソコンで動画を見たり、ネットのHな文章を見ながら、オナニーに耽っていた。
沙樹の好みは、汚臭を放つおぞましい下等な生き物に襲われたり、頭が悪くて、気持ち悪いホームレスのような男に犯されたり、というような被虐的な妄想だった。
気持ちの悪い男犯されや下等なモンスターに襲われる妄想、そんな妄想しながら、オナニーすると得も言われぬゾクゾクしたモノが沙樹の背筋に流れ、沙樹のアソコを刺激するのだった…。
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「あ、その…、お話だけだったら…。」
響子さんに気圧されて、私は思わずそんなことを言ってしまった。すると、カウンターの向こう側にいたバーテンダーのおじさんが私たちの前にやってきた。
「はい、これ、お金。」
おじさんはそう言って、封筒を響子さんに手渡す。すると、響子さんはあっという間に封筒をカバンに入れ、立ち上がった。
「じゃ、詳しい話はその人から聞いて!それじゃ、バイバイ!!」
響子さんは私に言って、手を振ると、さっさとバーを後にした。
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「私の名前は…。そうだな、野麦でいい。野麦って呼んでくれ。」
「あっ、はい、野麦さんですね。」
私の前にいるのはヒゲの生えた中年のおじさんだった。無愛想でヒゲ以外とりたてて特徴のない、どこにでもいるおじさんといった印象だった。
「お金いるんだろ?それに、Hな事嫌いじゃないんだろ?」
「お金はいりますが、Hな事って言われても…。そんなこと…。」
すると、おじさんはその場に座ると、なにやら書類らしき束を持ち出してきて、私の前に置く。
「これ。うちの会員の個人情報ね。」
「はぁ…、え?」
ここから、おじさんが自分のやっている怪しげな商売の話を始めた。
おじさんの商売。それは会員相手に、会員の満足するHな動画を撮影すること。会員自身が撮影することもあれば、スタッフが撮影することもあるらしい。動画のアップは禁止され、他の人に見せたりすることも厳禁。あくまで当人のみが楽しむための動画を作成するのが基本だそうだ。
こんな商売が成り立つのかわからないのだが、ともかくそういう商売をしているらしい。
私はというと、その撮影対象。会員向けアダルト動画のAV女優ということだ。
おじさんから渡されたリストには、会員の性癖や好みのプレイが書かれている。そのリストの中から私が望む会員を選び、そのまま撮影するシステムになっているらしい。
「ああ、キミの個人情報はいらないよ。こっちが知りたいのは振り込み用の銀行口座くらい。それだってうちが用意していい。連絡用に携帯電話を渡すし、名前もキミが勝手に作ってくれればいい。」
おじさんの説明が終わった。響子さんが言うとおり、お金はいい。それに、都合の良い日を選べるし、拘束時間も自分で決めることが出来る。
アルバイトの条件としては破格な位にいい。撮影だけなら必要最低限のコミュニケーションで言い訳だし…、余裕のある日を選んでいい。
ただ一体、どんなことをやらされるのだろう…?
リストに書かれた性癖やプレイはどうにもマニアックなモノばかり…。かといって、早々にお金を用意しなけらばいけない私に残された他の選択肢があるのだろうか…。