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〈亡者達の誘う地〜刑事・銭森四姉妹〉
【鬼畜 官能小説】

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〈三匹の牝豚〉-3

『ムッフッフ……顔に似合わずお転婆さんじゃなあ……』

「あがッ!!あがッ…!!あぁ……は…………」


架純の必死の抵抗は、遂に潰えた……薬の効力でグッタリと力尽きたように眠っている……もう二度と、母国の土を踏み締める時は訪れはしない……。



『……あら、もう終わっちゃってた?もう…せっかちなんだから』


ひょっこりとタムルは顔を覗かせ、床に転がる架純を見下ろしていた。
その表情は既に理性の失われた獣の顔だ。

専務は突然現れたサロト以上に醜いオヤジに、少しだけ気圧されて顔をしかめていた。
それは明らかに不快感を示した表情で、初めて対面したタムルには嫌悪しか抱いていないのが分かった。


『お……。そうじゃ、紹介しよう。ワシの仲間のタムルじゃ。数年前に真希と芽衣を飼っていた男なんじゃよ』


サロトは専務の心中を察し、タムルも自分達の仲間であり、商売としても関係のある男だと説明した。


『……へえ。あの二人の“元”飼い主ねえ?』


専務はジロジロと見ながら、この男がどれだけの金を出せるのか興味を持った。なんとなれば、最終的な牝の価値はソレしかないのだから。


『コレが瑠璃子って娘のお友達?……私、気に入っちゃったわ』


タムルは馴れ馴れしくサロトの肩を叩くと、大人しくサロトは頷いた。
その様子を見れば、その力関係は分かるだろう。


『……この牝は架純って名前です。高く買って下さいよぉ?』


専務は今回のメインディッシュを横から掠め取られた不満を押し殺しながら、作り笑顔でタムルに話した。これからの商売を考えたら、架純ごときに私情は挟めまい。


『ウフフ……貴方には悪い話じゃないはずよ?かなり貴重な香木が見つかったんだから……この娘一匹で貴方の物にしてやるよう、私から“上”に掛け合ってあげるわよ』


タムルの上から目線にムカついたが、タムルと専務の力関係は、サロトよりも遥か格下……いちいちそれを顔に出してたら商売人失格だ。
どうにか笑顔を保つ専務……その耳元に、タムルは非情な悦びとなる台詞を吐いた……。


『……ねえ?麻里子って名前の綺麗な牝豚、妹の瑠璃子さんをとても心配していたわ…ウフッ…それはもう、可哀相になるくらい…ウフフ……』


あの実体無き媚薬に堕ちたはずの麻里子が、まだ妹達を気に留め、心を傷めている……専務の中に沸々と怒りにも似た感情が沸き上がってきた。


『妹さんの安否……教えてあげるのが親切じゃなくて?ウフフ……』


タムルは専務の中の異常性を焚き付けるように、含み笑いを交えながら囁き続けた……専務の頭の中で、瑠璃子は急速に価値ある存在へと昇華していき、そして憎悪にも似た興奮が膨らんでいった……。





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