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初恋
【初恋 恋愛小説】

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初恋-1

私は昔・・・中学生の頃、3年間思い続けた男の子がいた。
彼とは小学校からの同級生だったんだけど。
私はどちらかというと目立たないタイプの子だったから。
仲が良かったとかいうわけではない。
小学生の頃から微妙に気になってはいたんだけど。
その微妙な気持ちが恋だと気づいたのは中学生になってからだった。
でも私は相も変わらず目立たない子で話しかける勇気すらなかった。
三年間クラス一緒だったのに・・・。
卒業式の日も、連絡先の交換なんて私にはとうていできるはずもなく。
私たちは離れ離れになった。
しかも私の家の都合で市外に引っ越すことになって。
彼とは余計離れることになったんだ・・・。

あれから約5年・・・20歳。

彼の顔を見なくなって以来、私はよく彼の夢を見た。
何度も、何度も・・・。
私に彼ができても彼はたくさん夢に出てきてくれた。
私の中で勝手に運命だなんて思っちゃったり・・・。
向こうにしてみればいい迷惑だ・・・。
そんな日々が続いてた頃幼馴染の美麗から一通のメール・・・。

『成人式の日の夜、中学の同級生集まってパーティーみたいなのやるみたい。瑛羅出席するぅ?』

彼に会えるかも!
チャンスだと思った。
でも成人式は、どうしても仕事を休むことができず、あきらめていた。
それでもどうしても彼に会いたかった私は。
店長に頼み込んで夕方までにしてもらったんだ。



「瑛羅ぁ!こっちこっち!」
パーティーなんてカッコつけたもんじゃなっかった。
普通の居酒屋での普通の飲み会だった。
私は美麗が呼ぶほうに駆けつけ美麗の隣に座った。
「篠崎?!マジで???変わったなぁ!」
同級生の子達は口々に私を見てそういった。
学生の頃はずっとメガネっ子だったからコンタクトの私にみんな驚く。
ガラガラガラッ。
「お待たせ〜」
そういって入ってきたのは今日の目的・・・長谷川誠。
彼は昔のまんまだった。背はすごく伸びていたけど。
変わってなくて安心した・・・。
「あれぇ篠崎?!久しぶりジャン!お前変わったなぁ」
誰に言われるよりもうれしかった。
と、いうよりとりあえず話しかけられたことがうれしかった。
なのに彼ったら私の隣に座ってくれるじゃないの?!
こんなこと予想できてなかったから心臓バクバク・・・!

飲み会が終わりに近づいても私の緊張はおさまらなかった。
ふと時計を見ると23時を回っていた。
「ヤバ!!あたし終電無くなるから帰るわぁ!」
そういって席を立ち上がろうとした時。
「じゃ俺もそろそろ行くわぁ」
そう言って長谷川君まで立ち上がった。
「ラブラブぅ〜!」
そんな冷やかしの声があちこちから聞こえてきた。
「はぇっっっ?!」
私は変なとこから声が出てしまった。
「うるせぇヨ!ぢゃな!篠崎行くぞ」
そういって長谷川君は私の手をとり外に連れ出した。
私はまた夢でも見てるのかと思ったよ…


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