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Queen Celes
【二次創作 官能小説】

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Present-2

(・・・私を残して・・・エドガー、何やっているのよ・・・・)



しかもパーティー途中まで一緒にいたエドガーがいつのまにやら貴婦人達の輪の中に入ってしまい、
気づけばセリスの傍らから夫の姿は消えていたという結果になってしまった。


そんなわけで、この場にいるのがバカらしくなったセリスは引き留めようとする客達を振り払うようにしてホールに出るや、

こうして星空が広がる夜の庭園の隅に置かれたベンチに腰を下ろしているというわけである。




「まさか・・・エドガー、浮気してるんじゃないわよね」





思わず心の中によぎった考えがそのまま呟きになって空気中に吐き出される。

だが次の瞬間には、
セリスはその“自問”に答えを求めることのバカらしさを思い知らされる。


当のセリス自身が既に“夫以外の男”に身を任せていることに気づいたからである。

王室馴染みの“画家”と、
彼の描いたセリスの肖像画に魅せられたジドールの “富豪アウザー”の2人に。



(・・・・ハァ)



忘れていたつもりが何気ない拍子で記憶を呼び覚ましてしまったことで、

セリスは自らの内奥に熱が宿ったことに思わずため息をついた。


今セリスが身に付けているドレスは、パーティーの始まりからずっと身に付けている“黒いベルベットドレス”であり、

首と両耳には小さい真珠のネックレスとイヤリング、

両肩にはふわりと乗ってかっているようにして茶色の分厚い生地で編まれた肩掛けがあった。


果実のような膨らみを見せる唇にもピンク色の口紅をさりげなく塗り、

目許には極端に目立つことのないようにアイシャドウを施してある。


一見飾り気がない服装にも見えるが、けばけばしい装飾品などなくてもセリスの美しさは際立ち、これまで出会ってきた様々な男を惹き付けてやまない。


いみじくも今のセリスの出で立ちが表現しているように、彼女の鬱々とした気分は、彼女に引き寄せられてくる男達との“濃密な時間”でこそ晴らすことができるのではなかろうか――――





―――ザッ、ザッ、ザッ・・・・・



「こちらにいらっしゃいましたかセリス様」



「 !!・・・あなたは 」



館のバルコニーからの通り道として広い芝生の上にひかれた石畳を辿ってきた人物の声に、
セリスは思わず物思いを中断して自分を見下ろしてくる人物の顔を見上げた。


建物から洩れ出てくる照明のためにやや顔の輪郭に影が宿ってはいるものの、
相手の顔と声と衣装にセリスは覚えがあった。




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