第7話-19
「あぁっ……!」
不意に、圭輔が英里の秘部に触れる。
思わず、英里は圭輔のものから手を離すと、その隙に彼は一気に畳み掛ける。
彼女の柔らかい手が、自分のものを撫で摩る、その感触と光景。その恍惚とした快感に、破裂しそうなほど勃起してしまったが、これ以上彼女に主導権を握らせるわけにはいかない。
快楽に溺れさせ、自分の腕の中でどうしようもない程、彼女を狂わせたい。
「っ、英里も、ここ、すごく濡れてる……」
手の平全体でそこを撫でると、十分に滲み出た愛液が、彼の手をしとどに濡らした。
透明な愛液がつうっ、と糸を引く様子を、英里の目の前でわざとゆっくり見せつけると、羞恥で彼女の頬がカッと熱くなる。
片手は胸を刺激したまま、もう片方の手で、ふっくらとした恥丘に少し触れる。
うっすら開き始めた割れ目に指を沿わせて、何度も上下に往復させる。指先に熱い突起が引っ掛かる度に、英里の体が大きく跳ねた。
人差し指と中指で割れ目を開くと、真っ赤に熟れた果実のような紅い媚肉があらわになる。
「んんっ……」
敏感な秘所が空気に触れて、びくりと、彼女の体が戦慄いた。
濡れそぼったその部分は、彼を誘うかのようにひくひくと震える。
「ここ、弄られるの好き……?」
すっかり愛液に塗れた突起を、二本の指で両脇から挟むように上下に擦り上げる。
「あぁ……っ!」
そこに触れられると弱い。堪らず、彼の腕を掴むが、もちろん構わず圭輔はこりこりと弾力のある、包皮の中に隠された紅い実を、容赦なく擦り上げる。
圭輔の指が動く度に、英里の体も小刻みに跳ねる。
更に包皮を剥いて、ぷっくりと興奮で膨らんだ肉芽を指の腹で直に擦られると、英里の腰が快楽から逃れるように揺れ動く。
ぬるぬるとした突起を追い掛け、指先で素早く捏ね回す。
くちゅくちゅ、と淫らな水音と、英里の艶めいた声が響く。
しっかり濡れていることを確認した後、圭輔はゆっくりと彼女の蜜壺に指を挿入する。
ずぶずぶと簡単に沈みこんでゆく圭輔の指を、英里は涙目で見つめる。
性感が高まると、涙腺が緩んでしまう彼女が愛らしい。
「痛くないか……?」
「んっ、あっ、平気です……」
それを聞いて、圭輔はさらに奥まで指を進め、中を軽く掻き混ぜた。
熱く、柔らかい彼女の襞が、彼の指をきゅうきゅうと締めつけてくる。
充血した肉芽を弄りながら、中のちょうど裏側の部分を擦ると、一際高い嬌声が英里から漏れる。
一度、指を引き抜くと、ずるりと大量の愛液が溢れ出す。今度は指の数を増やしてまた差し込み、彼女の中を解す。さっき以上に彼女の秘部からは、じゅぷじゅぷと、淫らな音が奏でられる。
「あぁ、あっ……もう、だめっ……」
彼女の胸が激しく上下し、吐く息も荒い。絶頂が近付いていることに気付くと、彼はそっと指を抜き、弛緩しきった彼女の胸を優しく揉みしだく。
「いやぁ、焦らさないでっ……」
もう少しで高みに昇り詰めそうだったのに、寸前で愛撫を止められてしまった。
今更、胸の柔らかな愛撫だけでは到底物足りない。
懇願するかのように、英里は後ろを振り向いて、圭輔の瞳を見つめる。
「イきたい……?」
妖しい光を宿した瞳に射抜かれる。
挑発するような彼の表情と声音。
艶を帯びた、彼の色めいた声に、英里の背筋にぞくり、と快楽が走る。
抗うことなどできず、無言で、こくりと頷いた。
「英里の言葉で聞きたいな」
この期に及んで、彼はまだそんな意地悪を言う。
身体の疼きが止まらず、下唇をきゅっと噛み締める。
これ以上、我慢できない。羞恥心もプライドもかなぐり捨て、ただ彼だけを求めていた。
「いかせて……」
圭輔はうっすら涙が滲んだ瞳を覗きこみながら、彼女の唇を奪う。すっかり唾液が溜まった口腔内に唇を差し入れると、唾液が先程以上に零れ落ちる。じっくりと味わうかのように、彼女の中を掻き回す。それだけで、体が蕩けそうだった。
「はぁ、はぁっ……」
圭輔は、もう一度濡れた指で、敏感になった肉芽に手を伸ばす。すっかり包皮が捲れて、剥き出しになった赤い実を摘まれ、体中を快感が駆け巡る。
体が昂りすぎて怖いくらいだ。
彼女の眦から一筋の涙が零れる。
普段は隠れているその部分を、彼の巧みな指で執拗に責められて、為す術もなく身を捩る。
下半身を中心に、熱が収縮して渦巻き、出口を探している。
すっかり快感に捕われて、無防備な彼女のうなじに口付けながら、より愛撫を加えていく。
強弱をつけて、彼女の感じる点を余すところなく刺激し、快楽の虜にする。
英里が間断なく熱い息を吐く。その甘い吐息が、ますます彼を大胆にさせる。
「英里、こっち、向いて……」
圭輔は英里の腰を掴んで立たせ、向かい合って座らせると、濡れそぼった彼女の秘唇の間に自らの肉棒を滑り込ませる。
反り返った彼の熱い肉茎を、大陰唇がぱっくりと包み込んでいる。
「う……あぁ……」
英里は、とろんと、陶然とした表情で、軽く呻き声をあげる。
信じられないくらいに、いやらしい光景。それなのに、繋がった陰部から目が離せない。
圭輔は再び彼女の腰を掴んで、強く抱き寄せ、より二人の体が密着させる。汗に塗れた互いの熱い体が心地良い。皮膚越しに、彼の鼓動が英里に伝わる。
ほっとしたのも束の間、圭輔が挟まれた自身を軽く上下に動かすと、温かい粘膜が擦れあい、すさまじい快感が襲う。
「……っ!」
英里の胸が歪に押し潰され、彼女の体が動く度に、彼の体を緩く刺激する。
熱くて堅い彼のものに秘部全体を刺激され、亀頭がすっかり膨らんだ肉粒を下から突き上げる。
淫らな蜜がどんどん溢れて、滑りが良くなり、ますます官能が高められる。