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夕焼けの窓辺
【その他 官能小説】

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第7話-20

「あっ、だめっ、こんなっ……!」
気持ち良すぎて、おかしくなる。
なのに、快楽を求めて、自ら彼の動きに合わせて腰を振ってしまう。淫らな痴態。恥ずかしいと感じる余裕もないほど、意識を浚っていき、何もかもがどうでも良くなってしまう。彼を抱き締めて、必死に意識を繋ぎとめようとする。
あまりの快感に、英里はすぐに一度目の絶頂を迎えた。びくんと、大きく痙攣したと同時に、自分の間にある熱い塊が爆ぜ、英里の腹を白濁の飛沫が飛び散る。
「あああああっ……!!!」
途方もない快感の奔流が、英里の身体を駆け巡る。
がくん、と脱力した彼女を、圭輔は抱き締めた。
「はぁ、はぁ、はぁ、っ……」
一度焦らされてから、感じるところを一気に責め立てられ、全身で荒く息を吐きながら、まだ英里は夢の中を彷徨っているかのような心地だった。体に力が入らない。
朦朧とした彼女は、緩慢な動作で、彼が吐き出した温かい粘り気のある液体を指先で掬いあげる。子宮の奥がきゅん、と疼くのが感じられた。
一度射精をしても、自分の足の間にある彼のものは硬度を保ったまま。
「もう一度、触ってみて」
瞳に熱い光を湛えた圭輔が、英里のことを見つめる。
その瞳に捕らわれてしまうと、どうしても抗うことができない。
自分の愛液と、彼の精液で塗れたその肉棒は、てらてらと濡れ光り、英里は思わず息を呑む。
淫らなのに、 どうして、こんなに愛おしいのだろう。
彼の全てが愛おしくてたまらない。
自分の今後の人生、全てを彼に委ねようと決めたから?
今はただ、彼が望むことを何でもしてあげたい、と思ってしまう。
おずおずと、屹立した彼のものに手を添えた。
片手で竿を握り、上下させる。たどたどしく、もう片方の手で亀頭を撫でる。
温かい彼女の手に包まれて、圭輔の情欲もすぐに滾る。
不慣れながらも懸命に愛撫する献身的な姿に、ますます劣情が煽られる。
英里の頭を優しく撫でながら、浅く息を吐く。
振り掛かるその息遣いが男性なのに艶っぽく、自然に英里の体も再び熱く高ぶっていく。
手の中に収まっている彼のものは、どんどん膨らみ、はち切れそうな寸前だ。
「っ、はぁっ……、もう、いいよ……。英里の中に、挿れたい。いい?」
英里の顔をあげさせ、そう告げる。その精悍な顔つきに、英里の鼓動が苦しくなるほど早くなる。
「早く一緒になりたい……」
「うん……」
まだ呼吸が整っていないながらも、英里は何とか淡く微笑んで応える。圭輔もつられて、笑みが零れる。
一度、彼女の秘唇に自身のものを擦り付けると、濡れそぼった彼女の中に先端を埋める。
相変わらず、きつい彼女の狭い中を抉りこむように突き進んでいく。
向き合った体勢で、何度も口付けを交わしながら、互いに体を合わせていく。
「んっ……!」
彼のものが、どんどん自分の身体を押し開いてゆく。
奥に届き、英里は喘ぎ声を漏らした。
それをきっかけに、圭輔も浅く腰を動かす。自分しか知らない、彼女のなか。自分だけのもののように、ぴったりフィットし、絡みつき、吸い付いてくる。
強く腰を掴んで、より深く繋がるよう体を密着させる。
熱い楔が打ち込まれる度、英里は体を弓なりに反らせる。
柔らかく温かい襞に包まれる感触に、圭輔も切なげに顔を歪める。
そんな彼の顔を間近にし、英里はますます彼のものを締めつけてしまう。
「英里、愛してるよ」
快楽に顔を歪めた彼に、耳元でそっと呟かれ、ドクンドクンと、鼓動が激しく胸を打つ。
本当に、愛しすぎてどうにかなってしまいそうなくらいに。
圭輔は、汗で前髪が張り付いた彼女の額に口づけた後、押しつけるように唇を重ねる。
薄く開かれた唇から、互いの吐息と唾液が熱く混ざり合う。
「私もっ、愛してます……だいすき……」
二人の荒い息遣いが、静かな部屋中に響き渡る。
彼の逞しい胸板や腹筋に目を奪われる。腕に浮かび上がる筋が男らしくて力強い。とても綺麗で愛おしい、彼の身体。
思わず、彼の頭を胸元に引き寄せ、抱き締める。
頭の奥で白い光がチカチカと点滅している。また限界が近付いているようだ。
「あぁっ……!」
圭輔の肩を掴んでいた腕に力がこもり、びくん、と大きく英里の体が跳ねて、二度目の絶頂を迎えた。
対面座位だった体勢から、繋がったまま彼女を抱えあげると、ソファから降ろして、床に押し倒す。
彼女の上に覆い被さり、子宮の奥まで届くかのように、最奥まで熱い彼の剛直が捻じ込まれる。
「あぁっ、やぁっ、まだ……」
(イッたばかりなのに……!)
止め処なく流れ込む快感に、最後の台詞は声にならず、喉の奥に絡む。
「んぁ、っ、ああぁっ、おかしくなっちゃ……う」
英里は、両手で顔を隠して、まるで子どものようにいやいやと、顔を左右に振る。
放射線状に流れた彼女の長い髪が、揺れ動くさまが艶めかしくも美しい。
圭輔は、自分の顔を隠していた英里の手を外して、彼女の額に口づける。
「いいよ、おかしく、なっちゃえば……どんな英里でも、俺は大好き、だよ……」
微かな喘ぎ声混じりにそう言うと、圭輔は口の端をあげて微笑んでみせた。
それは、彼も同じことだ。理性の箍を外してしまい、彼女に狂っておかしくなりそうだ。
とても強い情動にただ身を委ねるまま、彼女の体を求めた。
彼女の体は何度抱いても新鮮で、彼を熱く激しく、そして優しく受け入れてくれる。
(あぁもう、だから、そんな顔見せないで……!)
胸が、きゅっと締め付けられるように苦しい。
圭輔の額に浮いた汗の玉が、彼女の胸に滴り落ちる。上下する喉仏や、軽く伏せられた漆黒の瞳、快楽を享受するその姿に、男性的な魅力を存分に醸し出していて、胸が熱くなる。
英里は抑えきれない感情に翻弄されて、心も体もいっぱいになる。


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