夫の葬儀-1
読経が流れる仏間に線香の芳しい香りが流れた、正月休みを過ごして東京へ出稼ぎに出た夫が、間もない早春の3月にこんな姿で帰ろうとは美奈子は夢にも思わなかった。
村のわずかな人びとと寺の住職でとりもつ質素な葬儀は厳かに行われた。
美奈子は42歳、三つ年上女房であった、黒い喪服と白襦袢の襟足に熟れた女の性(さが)を参列した男どもは感じとった。
義弟に促され遺影の前で手を合わせ焼香する美奈子に注がれる男の視線は、肉欲の鋭い獣の眼であった。
あの喪服に包まれた未亡人の肉体を想像し、夫の居なくなった寂しい夜、熟れた肉体を持て余して自慰に耽るであろう、そんないやらしい想像を誰となく抱いた時であった。
当時まだ多くが土葬であり、この村でも近くの墓地に遺体は運ばれる。
出棺は12時、釘で打ち付けられた棺は数人でリヤカーに乗せられ位牌を持つ美奈子は一礼すると墓地に向かったのである。
早春の3月、帳はすぐ落ちる、残雪がまだ山の麓に残って夕方から急に冷え込む。
葬儀の後片付けが済むと、いつもの静寂な夜を迎えるのであった。
「美奈子、お前も疲れたろう風呂にでも入ってゆっくり休め、一郎も残念だがこの世にはもうおらん寂しいだろうが時が癒してくれる」
義兵は美奈子の肩に手を副えて声をかけた。
「ハイ」
小さく頷くと夫婦の部屋である二階に上がった。
二階の部屋に入ると電灯を灯し暫く鏡台の前に腰を落とした。
鏡に写る自身の姿を見ながらつぶやいた・・・・・
「あなた、こんなに早く私を置いて逝ってしまったの・・・」
目頭に浮かぶ涙がたちまち大きくなってポトリと膝に落ちた。
つい二ヶ月ほど前の正月休み、一郎との夫婦の夜の営みを回想していた。
一階の義兵や弟の次郎の寝入る時間を見計らって激しく絡み合った。
一郎は久しぶりに美奈子を抱いた夜だった。
寝巻き姿の美奈子を自分の布団に引き込むと夢中になって乳房をまさぐった、下着を着けていない美奈子の乳房は一郎の手の平に心地よい弾力を感じた。
「もう、そんなに焦らないで・・・ふふ」
美奈子はわざと焦らすように身をかわしたが、たちまち一郎の腕に捕まれた
「美奈子、相変わらずええオッパイだな」
豊満な美奈子の乳房は一郎を虜にしてしまう。
口ひげの濃い一郎の口に乳首が咥えられるとねっとりした舌で転がされた。
「ぁぁ、あなた・・・・」
乱れた寝巻着から豊満で真っ白な柔肌が露になった、そしてたちまち腰紐は解かれ美奈子の肉体が剥き出しにされたのである。
のとてつもなくはちきれそうな肉尻が細身の一郎のペニスを誘った。
「美奈子、ほれ触ってみろこんなに俺のチンボが大きくなってるぞ」
「まあ、イヤだ」
美奈子は一郎のモノに触れると胸がキュとなった。
「今夜は寝かせんぞ、覚悟しろ」
一郎は唇を乳房から下腹部へと這わせたのであった。
回想シーンが未亡人となった美奈子の脳裏に浮かぶ、這わせた舌が濡れそぼった脾肉へ
「あなた・・・」
喪服に包まれた火照る身体を崩しながら美奈子は手を裾を割って忍ばせるのであった。