Model-6
(ああ・・・・・)
エドガーとはまた違った男の味に、相手の男を咎めることも忘れ暫しセリスは酔いしれた。
そして 次の瞬間、
画家の口から声にならぬ低い呻きが発せられ、
画家の肉棒から勢いよく白濁の液か噴き出す。
―――ビュルッッ・・・・ビュルビュルルッ・・・・
「んんんんっっっ!!!!」
セリスの口の中がたちまち画家の白濁液で一杯になる。
セリスはその白濁液を、ゴクリと喉を鳴らして一気に飲み干していた――――
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―――コン、コン、コン
「失礼いたします、王妃様。午後の紅茶をお持ちいたしました」
気づけば時計の針は3時を示している。
今まで寝室付近から退出していた侍女がその寝室の扉をノックし声をかける。
左手には銀色のお盆と、
その上には淹れたての紅茶が入った陶器のティーポットが置かれていた。
ドアの前でしばしの沈黙。
「・・・・・・??」
いつもと違い、
部屋の中からの返事が聞こえない。
部屋の前に立った時は微かに衣擦れの音と何かが軋む音が聞こえていたが、それすら聞こえない。
「・・・王妃様?」
もう一度ノックしようと右手を扉に添えた時、
室内から漸くセリスの声が聞こえてきた。
『 ど、どうした・・・の?』
「・・・いえ、紅茶をお持ちしたのですが・・・・」
『い、今は手が離せなく・・・・て・・・。扉の前に置いてくれればいいから・・・・・』
「かしこまりました」
侍女自身、
セリスが絵のモデルをしているということを知っているので、
セリスの返事に対してそれほど深い疑念を持つことはなかった。心得たかのように手にしていたお盆を扉の前に残し、静かにその場を離れていく。