私の中に出す男達-5
でもその風俗の話が私にとっては密かにショックでした。清水が風俗に行くきっかけになったのは子供が出来てから奥さんが相手にしてくれなくなったからだと言うのです。特に夜の営みはすっかりなくなったと。岸田君も同じような状況らしいです。確かに赤ちゃんの面倒で疲れてそういう気分になれない気持ちも分かるけど、私は妊娠してからが本当の結婚生活が始まると思っていたのでショックでした。その時ふと思ってしまったんです。もしかして私を満たしてくれるのは旦那ではないんじゃないかって…。お酒の影響もあってか、私の思考回路はどんどん良からぬ方向に向かって行きました。
植田君は別に女遊びをしていて婚期が遅れている訳ではないみたいでした。仕事が忙しくて時間がないとの事です。そんな植田君が発した言葉の意味が分からず私は聞きました。
「センズリって何ぁに??」
3人は大笑いしました。そしてすっかり酔った植田君は教えてくれました。
「男がオナニーする事だよ!」
さすがに恥ずかしくなりました。
「やぁだぁ、もぉっ〜!」
恥ずかしさを隠す為に私も大笑いしてしまいましたが、それが3人にとっては由衣はエロ話OKだと判断してしまったようです。それから3人は遠慮なくセンズリだのオナニーだの言う卑猥な言葉を会話に出すようになりました。そう言う言葉を言ってはしゃぐ3人が子供っぽくて私も楽しくなってきて、進むお酒の力も手伝ってかエッチな話に積極的に絡むようになっていきました。そしたら清水君がとんでもない事を聞いてきたのです。
「由衣もオナニーするの?」
そんな事答えられないじゃないですか!?でも酔った私は答えてしまいました。
「するよ?オナニィ…」
一瞬びっくりしたような顔をした3人ですが、すぐに騒ぎ始めました。
「マジで〜!?由衣、オナニーするのかよ!!」
「するよ〜。だって旦那が相手してくんないんだもぉん…。」
女としてそんな情けない事を今まで言った事はありません。初めて口にしてしまいました。でもその瞬間、万年存在していた胸のモヤモヤがすっきりしたような気分になってしまったんです。そこからは止まりませんでした。誰にも言えなかった不満を全部吐き出してしまいました。でも3人は何も言わず頷きながら私の苦しみを聞いてくれました。嬉しかった。3人に再会出来て本当に良かった…、そう感じました。