わりと近い未来の俺-1
「龍二さん?3Pってなんですか?」
ある秋の日の夜、いつものように加奈を抱き終えぼんやりと天井を眺めていた俺に、
ふと、加奈が屈託無い笑顔でそんなことを聞いてきた。
「な、なんですかっておまえ…… したいのか?」
「したい?いえ、会社で女の子同士でお話してる時そんな話になったんですけど、どういう意味なのかなって……」
きょとんとした顔で俺を見つめる加奈。
どうやらその意味までは理解していないみたいだが、さすがに口で説明するのははばかられる。
俺はPCの電源を入れると、適当に検索をかけてはそれを加奈に見せてやった。
「!!!」
目を剥き驚いた様子の加奈。
俺の顔を見てはまた画面を食い入るように覗き込み、
意味を理解するや、みるみるうちにその顔を赤らめていった。
「……んで、したいのか?」
ぶんぶんと顔を横に振る。
「男1女2なら考えてやっても…… いててっ」
思いっきり頬をつねられた。
そして、俺の胸へと顔を埋めたかと思うと、無言のままギュッと身体を抱き締めている。
そのなんとも言えない初々しさが俺の興奮を誘うわけで……
「なんだ?男2の方がいいのか?」
意地悪な俺の質問に顔をあげ、凄い目で睨み付けてくる加奈。
頬を膨らませ、やや涙目になりながら、
言葉にならない様子で口をぱくぱく動かしている。
「はいはい、冗談だよっ 誰が他の男なんかに触らせるかってんだ!」
「ふぇ?」
「あ、いやっ 俺が二人分頑張りゃ済む話だってことだよ」
「…………エッチ」
そう言うと加奈は耳まで赤くしながらも、
もぞもぞと右手を下腹部に移動させては、そっと俺の陰茎をこすりはじめた。
「んだよ?スイッチはいっちゃったのか?」
黙ってコクリと頷く加奈。
極度の恥ずかしがり屋のクセに、随分と性欲には正直というか、貪欲だ。
「じゃぁ、たまにはちょっと変わったことでもしてみるか?」
「……変わったこと?」
俺は暗闇の中、ベッドの下から手探りである物を取り出した。