朱炎の記憶-11
「うわっ……！ おい、イク時は、そう言わんかい。俺も我慢できんぞ、尻上げろや」
「ま、待って……！ もう少し、休ませ――あぎいいいッ！」
男の行為にはとにかく容赦がない。
達してへとへとのハルミの尻たぶを広げると、自分の巨根を何の遠慮もなく突き入れた。
ハルミは、突然の挿入に苦悶の表情をしているが、男はそれでも動き始めた。
「おーうッ！ やっぱりハルミのここはええな……しっくりくるわ」
「ひいッ、ひいいいッ！」
男はハルミへの挿入感を楽しむように、ゆっくりと力強く出し入れをしている。
ハルミはその男の表情とは対照的に苦しそうな表情を浮かべている。
だが、しばらくすると、ハルミの様子が変わってきたのだ。
苦しそうな表情から微妙に険がとれて、柔らかい顔つきになっている。
「ああッ、ああッ、ああああッ！」
「どうだ、ハルミ、ええやろ。久々の男は？」
「あああッ、いい！ ち、チンポ、太いの、気持ち、いいいぃい！」
「このスケベ女が、オラ、オラオラ」
「あ、ああうううううッ、いく、イクイクーッ！」
二人はもはや獣になっていた。
男がハルミに何度か突き入れるたびに、水しぶきがまた股間から漏れた。
そんなハルミの髪の毛を後ろからむんずと掴みながら、男はさらに突いた。
豊かな胸の双丘を、剥ぎ取らんばかりに鷲掴みにしたりもした。
ハルミは顔をくしゃくしゃにして、獣の声を上げながら、快楽にむせび泣いている。
俺とハルミとのセックスとはまるで違った。
あんなにハルミは水しぶきを上げたりしなかったし、顔をくしゃくしゃにしたりもしなかったのだ。
俺がハルミに同じ事をしても、ああはならないだろう。
そもそも、同じ事をさせてもくれないように思えた。
この男とハルミがどういう関係なのかわからないが、何か魂と魂が結びついているような、そんな気さえした。
この場で覗いている俺になど、気づきもしないのだ。
一見、男の行為は一方的で荒々しいが、男はハルミのことを知り尽くしているようでもあった。
ハルミも、この男の行為を何もかも受け入れているようだ。
これが、大人の男と女の関係ということなのだろうか。
「おい、俺もイクぞ。おおおおお……うううッ！」
「ああ、イク、あたしも、またイグぅ……ああ、あンたぁ……ああ、イグーッ！」
ハルミが涎を垂れ流しながら達する様を見て、俺は勃起したものに触れすらせずに射精していた。
男がハルミの尻をぐっと握りながら、歯を食いしばって最後の一滴まで射精している。
出し尽くすと、ハルミは崩折れて、その体を男が抱きしめるとまた荒々しい愛撫が始まり二人は交合しはじめた。