投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

夢姫伝説
【SF 官能小説】

夢姫伝説の最初へ 夢姫伝説 17 夢姫伝説 19 夢姫伝説の最後へ

第2話-8

肩にポシェットをぶら下げて、頭に麦わら帽子。長い黒髪をツインのお下げ髪にしたファッションだった。さらにピンク色の縁の伊達眼鏡まで掛けている。

(ほぼ完全に変装に近いな...)

シンはジュリの姿を見てそう思った。

「ねえ...どう?可愛いかしら?」

ジュリはシンの目の前でクルリと回転しながら言う。

「別に良いんじゃない?」

素っ気ない返事に、ジュリは頬を膨らまして

「何よその言い方!」

フンッと怒って、靴を取り出して玄関を出て行く。

「お...おい!」

シンは慌ててジュリを追いかけて行く。ジュリはエレベーター前で立ち止まっていた。
エレベーターが来て、2人は下へと降りて行く。
下まで降りて行き、マンションの玄関前でシンは車のカードキーを取り出す。半透明の電子カードで出来たカードキーは、ホログラムのマークを動かすだけで、ロボカーのセンサーが反応して、オートで所有者の場所まで移動出来るシステムが内蔵されていた。
車を呼び出そうとしたシンを見てジュリが「待って」と呼び止める。

「ねえ...今日は、歩いて行きましょう」

「え...そうすると、バスで行かなきゃ行けないよ?」

「それで行きましょう」 

ジュリはシンの腕を掴んで、2人で歩き始める。

(近くにタナカコーポレーションの人が来ているわね...)

ジュリは鋭い観察力で、相手が近くにいる事を見抜いていた。


マンションから少し離れた路地に白のクーペ式のロボカーが停車していた。そのロボカーには黒のWBディスプレイを掛けているミヤギが、2人を観察していた。

「こちらミヤギ。現在対象となる人物は、少女と思われる人物を連れて外出を始めました」

「了解。そのまま追跡を行って下さい」

「了解...行動を開始する」

ミヤギは通信を切り、車をオートで移動させる。

 


夢姫伝説の最初へ 夢姫伝説 17 夢姫伝説 19 夢姫伝説の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前