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二兎追う方法、教えます
【学園物 官能小説】

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兎の決意-15

 再び、俺の硬直が、ツキコに押し当てられている。
 ツキコは歯を食いしばって、これから襲われるであろう痛みに耐える準備をしている。
 ここに至るまで、ふたりでたっぷり抱き合った。熱烈なキスもした。
 ツキコの体を満遍なく愛撫して、ツキコも俺の体を恐る恐るだが触ってくれたりもした。
 彼女のその部分も、十分すぎるほど潤っている。きっと、大丈夫だ。いくぞ。
 俺は自分を奮い立たせて、腰をツキコ目掛けて押し進めた。

「あぐッ! ぐううッ!」

 ツキコが悲鳴を上げた。歯を食いしばっているが、それでも漏れてしまう程の痛み。
 それでも、今度は、俺を押しのけようとはしなかった。
 半分ほど彼女の内部に進めた俺の硬直を、奥底まで一気に埋め込む。
 ――――これでようやく、ツキコと一つになれた。
 なんとも言えない様な高揚感に俺は包まれる。
 満たされた心が体につながり、俺は早くも射精感を覚えた。
 ツキコは、やはり歯を食いしばって、懸命に耐えている。
 それが関係しているのか、それとも初めてだからなのか、彼女の内側が強烈に収縮してくる。
 なかなか動くことが出来ない程だ。
 俺はとっさに、ツキコの手を握った。その瞬間、ツキコは苦しみの中目を開け、俺を見つめた。
 お互いに目線だけで、つながっていることを確認した。体だけでなく、心も。
 一度腰を引いて、奥までゆっくりと動かした。

「ぐうううっ、ううううッ……!」

 俺の手を握るツキコの手に力が入り、大きく唸った。
 もう一度腰を引いて、また同じように動かす。ゴムの上から、何かが絡みついてくるような感触がある。
 さらに、動かした瞬間、俺に限界が訪れた。
 たまらず硬直を奥まで入れこむと、俺の硬直が爆発し、得も言われぬ快感に包まれる。
 どくり、どくりとツキコの肉壁に包まれながら、ゴムの中に射精していく。
 その俺の顔を、ツキコがいろんな感情がないまぜになったような表情で見つめている。
 まだ手を握っていた。どく、どくと最後の一滴まで出尽くしたところで、俺は深く息をついた。


「おわ……ったの?」
「ああ、終わったよ」

 息も絶え絶えのツキコの上から、俺はどいてやろうとしたが、ツキコが足を俺の腰に巻きつけてそうさせようとしない。

「おい、痛むんだろう?」
「死ぬほど、痛かったわ。でも、この痛みと感触を、覚えておきたいの。あとね」
「あと?」
「――大好きよ」

 まだ俺はツキコの中に入ったままだ。
 俺は、もうしばらくだけ、このままツキコと抱き合うことにした。


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