投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

黒の他人
【ラブコメ 官能小説】

黒の他人の最初へ 黒の他人 23 黒の他人 25 黒の他人の最後へ

黒の他人<後篇>-1

「んあぁっ…… んんっ」

加奈の指先にグッと力がはいる。
痛みに歪んだ顔を見て俺は、思わず腰の動きを止めてしまった。

「……やっぱ痛いか?」

「んっ…… へ、平気ですっ」

「意地張ってんじゃねぇよ…… まってな?すぐ抜いてやるから……」

「やっ 駄目っ そのままっ お願いだから……抜かないでください」

そう言って両手を俺の腰に当てると、押し込むように力を入れる。
体格差からして随分と無理のある行動だが、とりあえず俺は加奈の言葉に従ってみた。

「どうしたよ?痛いのを我慢してまでする事じゃねぇだろ?」

「あは、ほら?やっぱり龍二さんは優しい……」

「このやろ…… まだ言うか?」

「やぁっ そんなに足開いたらっ んんっ」

俺は加奈の両足を大きく開かせると、ゆっくりと奥へと挿し込んでいった。
痛みより恥ずかしさが勝るのか、両手で顔を覆い隠す加奈。
その姿を見て俺は内心ホッとした。
どんなに強がりを言っても、俺に痛がる女を攻める趣味は無い。

「痛かったらちゃんと言えよ?」

「んっ い、痛くなんて……ない…………もん」

「……強情なヤツだな?そんなこと言ってると容赦しねぇぞ?」

俺はさらに腰を深く入れた。
両手で加奈の腰をギュッと抑え、まるで奥を突き上げるように……

「やっ 待ってっ んんっ あっ んあぁ……っ!」

しまった、やり過ぎたか?
突然大きな声を出したかと思うや、加奈の身体が小刻みに震えはじめた。

「お、おい?大丈夫か?」

「…………んっ やっ こ、こっち見ないでくだ……さい」

まるで痙攣するように何度も波打つように身体を揺らす加奈。
その異変に俺は思いのほか取り乱してしまった。

「悪いっ!?ち、調子に乗りすぎたっ 痛かっただろ、すぐ抜くから……」

そう言って今度こそ腰を引き抜く俺。
いまさらながら血でも出てやしないかと手を当てそこを確認するも──大丈夫、問題なさそうだ。
むしろ思っていた以上に大量の愛液が溢れでているくらい。

わけもわからず呆然としていた俺の手を加奈がそっと握り締める。
さっきとは打って変わってえらく力の抜けた様子だ。

「…………り、龍二さん」

「お、おお?どうしたっ 大丈夫か?どこが痛い?」

俺は加奈のもとへと近づくと、ゆっくりと抱きしめるようにその身体を持ち上げた。

「私っ…… やっぱりひとりで……しすぎなんでしょうか?」

「……は?」

「ぐすっ エッチな子だなんて思われたくなかったのに……」

「な、何を言ってるんだよ?わかるように言えよっ」

力無く俺におぶさる加奈。
その肩をしっかり抱きつつも俺は、ガラにも無く動揺しっぱなしだ。

「…………ちゃいました」

「え、なんて? 聞こえねぇ?」

加奈は俺の耳元で、えらく恥ずかしそうに小声でこう囁いた。

「奥に当たった瞬間……すごく気持ちよくて…………い、イっちゃいました」

「…………は?」

あまりに予想外のその言葉に俺はしばらく言葉を失った。


黒の他人の最初へ 黒の他人 23 黒の他人 25 黒の他人の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前