黒の他人<後篇>-2
放心状態のまま、なんとなく加奈の秘部へと指を挿れる。
「あっ んんっ やだっ まだ触っちゃだめぇ……」
耳元に吹き掛かる艶めかしい加奈の息使い。
対して俺のアレはすっかり頭を垂れていた。
「……気持ちよすぎた?挿れてすぐ奥を突かれただけで……イってしまった……だと?」
恥ずかしそうにコクリと頷く加奈。
俺の顔色をうかがいながら、ちょっとだけ怯えているようにも見える。
「そういやこの間も……結構イキまくってたよな?」
加奈は激しく首を横に振るも、さすがにそれは否定の意味じゃない事くらいわかる。
恥ずかしいから言わないでの意志表示だろう。
「ハァ…… どんだけ自己開発してんだよ…… このむっつりスケベめ!」
「ぐすっ だから意地悪は言わないでくださいっ」
意地悪もなにも素直な感想だよ。
どうやれば初めてでイけるのか、本でも出したらきっとベストセラーになるだろうさ。
「ったく、じゃぁ痛みは本当に無いんだな?」
「ん…… 入ってきた時は少しだけ痛かったけど……」
「すぐに気持ちよくなっちゃった……と」
「はぅっ…… すいませんっ」
恥ずかしそうにうつむく加奈。
別に謝られるような事では無いんだが、驚かされたぶんくらいは気が晴れた。
「悪いと思うなら……今度は俺を気持ちよくしてもらおうかな?」
そう言って俺は加奈の身体をひょいっと持ち上げると、両足を開かせ身体のうえに跨らせた。
「えっ? あ、でもっ……」
「どうすればいいかわからないなんて……言わせねぇぜ?」
意地悪く笑いかける俺は、そっと加奈の手を取り陰茎を握らせた。
「……っ!?」
その堅さに驚いたのか、ゴクリと唾を飲み込む音が聞こえた。
「さ、さっきまであんなに小さくなってたのに……」
「なんだ?ちゃっかり見てたのか…… あざといお嬢様だな」
「ち、違いますっ 偶然目に入っただけでっ そのっ」
慌てふためく加奈を見てると、いっそう俺の陰茎が膨らんでいくのがわかる。
人のこと言えないな。俺も加奈に負けないくらい充分むっつりスケベだ。