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【青春 恋愛小説】

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11-2

「.......恋愛関係で....」

「なるほど!告白なさるんですか?」

「あっ、いや......付き合ってはいるんすけど.....このあとフラれるかもしれなくてですね....えぇ....」

自分から言っておいて動揺した。

「なるほど.......うーん、少々お待ちを」

そういうと男性は縦に連なる綺麗な花を持ってきた。

「こちらは、いかがでしょうか」

「はぁ」

「これはストックと言います。特別珍しい花ではないのですが、愛の花言葉を持つんです」

「はぁ」

「永遠の愛であったり、信じる心、豊かな愛.....」

「へぇー.....」


正直元はその言葉の羅列が聞いているだけで死ぬほど恥ずかしかった。

しかし縋る物が無いよりマシかとも思い、買った。


帰り際に、健闘を祈りますと言われた。
花屋ってお喋りな人間が多いのかと思った。


綺麗に包まれた花を手に世田谷通りを歩く。

周りの視線が気になった元は、少し駆け足気味で美帆の家へと急いだ。

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「おかえりー!......え、どしたの、その花....」

「......みーちゃんに」

「えぇっ!?なになにどうしたの!?」

「いや....たまには、ね」

「.....ありがとう.....きれいだなぁー。あ、入って入って!」

「うん....」


喜んでいる美帆を見て安心したと共に、不安も過ぎる。


「ね、見て!かわいい!」


花瓶にストックを挿した美帆は、満面の笑みだ。


「うん。すげーかわいい。みーちゃんが」

「バカ!」


ブレザーを脱いだ元は、ソファに腰掛ける。

既にテーブルには料理が並んでいた。


「ごめん、みーちゃん。待たせちゃった?」

「大丈夫!さ、食べよっ」


夕飯を食べながらの会話には花が咲いた。



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