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高校デビュー
【学園物 官能小説】

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第六話(行為なし)-5

「変わってますよ。前の香澄さんならアイドルを辞めないで『アイドルだって彼氏とイチャイチャしたいんだ!』って言うはずですし、あの動画のことも『私たちの愛が世界中に広まっている!』とか言って喜びますよ」

「世界、だぞ…?世界中にあんな恥ずかしいところを見られたんだぞ!?喜ぶわけがないだろう!?」

「世界中に見られようが母親に見られようが、どっちも大差ないです」

「ありまくるだろう!?」

「僕の母親とはこの先何度も話す機会があるから恥ずかしいのもわかります。でも、世界中の人間と話すわけでも、顔を合わせるわけでもないでしょう?」

「だが学校はどうなる!?卒業して、働く時はどうすればいい!?顔を合わせる度に『あの動画』のことを思い出されるだろう!?」

「それは見知らぬ人にとって香澄さんが被害者だからですよ」

「被害者以外の何だと言うんだ!?」

「被害者だから同情される。だから、僕の顔を公開して世界中にセックスを見せつけてあげましょうよ」

あれ…僕は何を馬鹿な提案をしているんだ…?

「そうすれば同情ではなくなり、『あんなにラブラブで羨ましい』という羨望に変わります」

「馬鹿か!?それじゃあただの変態カップルだろうが!?」

「何を言ってるんですか。僕も香澄さんも変態じゃないですか」

「ま、まさか本気なのか!?」

「超本気です」

どうしてこんなことになったんだろう…距離を置こうって提案したはずなのに、セックスを見せつけるってことになってしまった。
外で待機している佐伯先輩、ほんっとごめんなさい。

「コニ生でいいですよね?」

「じょ、冗談だろう…?」

「まさか。言ってしまった以上は実行します」

「パッと浮かんだだけなのか!?」


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