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今宵、満月の夜に
【その他 官能小説】

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今宵、満月の夜に-4

「名前、呼んで・・・。」
ふいに擦れた声が耳元で聞こえた。
「や・・・っ、な・・・まえ知らな・・・いっ。」
囁かれた声に体がぞくぞくと震える。
「ロウ・・・だ。」
「ロ・・・ウ?」
確認するように彼の名前を紡ぐ。
「もっと、呼んで?」
名前を呼ぶと、今までのきつめの目が途端に優しくなった。
「ロウ・・・ん・・・あ、ロウ、ロ・・・ウ。」
その変化がやけに嬉しくて、私はロウの背中にしがみつきながら何度も彼の名前を呼んだ。


「・・・信じられないっ。」
あの後、さんざん喘がされイカされてしまった。
ついでに初めてだった私は出血をし、ロウにお風呂に入れられまたもや襲われた。
「何が?」
悪びれた様子もなく首を傾げる。
「あ、あんなこと初対面でするなんてっ。」
思い出してまた顔が赤くなる。
ロウは私を後ろから抱きしめ肩口に顔を埋めて
「気持ち良かったでしょ?」
ちゅっ・・・と首筋にキスを落とした。

            〜Fin〜


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