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【青春 恋愛小説】

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9-4

二人は瞬時に近くの自販機まで走り、部活帰りで喉が渇いている体を装ってみた。




目の前を通り過ぎて行ったが、怪しまれている気配もない。




「あっちゃん、ちょっと焦ったな...」

「うん....でもバレてはいないと思うよ」

「母ちゃんかな?」


「ぽいね」


「しかし何だあれ....熊?」

「犬」

「マジで?」

「セントバーナード」

「犬?」

「犬。てかさ、んなことどうでもいいんだよ。チャンスだ」




改めてさりげなく家の方向に向かう。
通りに面した表札の隣、郵便受けにさりげなく投函。

そのまま世田谷通りまで進む。




振り向いて見たが先程の女性は確認出来ず、無事に任務は完了したようだ。




「よし、てっちゃん。帰ろう」

「よっしゃー終わった!」


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