俺だけの晴菜-4
「兄貴にやきもちを妬く資格があるの?向こうで彼女が待ってるよ?」
亮は少し離れたところで俺たちを見ている間宮に目を向けた。
間宮はその声が聞こえたのか俺たちのほうに近づき
「彼女じゃないわよ。同僚」
と、さりげなく言った。
そう・・・・
同僚。
今ではそれだけしかない俺たちの関係。
「じゃ、準備もあるし、行くわ。今日はご馳走様」
そういうと、さっさと店を出て行った。
男より男らしいかもしれないな。
そんな間宮を目で見送った後晴菜の手を握りなおした。
「ほら。俺たちも帰るぞ!
まったく。何時だと思ってるんだよ?
おばさんとおじさんにしかられるぞ?」
「あ〜。晴菜のおじさんとおばさんは旅行中〜!」
チッ。
だからってこんな時間まで連れ出すなよ!
「じゃ、とにかく帰るぞ」
手を引っ張り店を出ようとしたところで
亮に引き止められた。
何だよ?
まだ何かあるのか?
「兄貴?」
あ?