俺と晴菜と間宮と亮-7
え・・・・
亮と晴菜?
くそ!
頭がまともに働かない。
昨日飲みすぎたことを恨み、
二日酔いの回復が遅い年齢を恨んだ。
なんで亮が晴菜を抱きしめてる?
離せ。
怒りにも似た強い感情が胸を鷲掴みにした。
自分の感情に驚きつつ
今すぐ亮から晴菜を引き離しに行きたい感情が支配する。
「ここで話していたら兄貴に聞こえるぞ。ちょっと出るか。
ここで待ってろ」
俺に聞かれたくない話?
亮は家に入ると車の鍵を取ってきたらしい。
そのまま二人はガレージに行って車に乗り込み出て行った。
亮と晴菜・・・・?
今まで考えたこともない組み合わせに
頭の中の整理は一向につかなかった。
晴菜のことを気にしているのは
俺だけかとばかり思っていた。
3つ離れた弟の亮は確かに俺より
晴菜に年齢は近いけど
今まで晴菜にかかわったことは
俺が知る限り少ない。
そう・・・・
「俺の知る限り」
だ・・・
俺の知らないところで
二人はかかわりあっていたのだろうか?
大学院生の亮と高校生の晴菜。
お互いに学生同士の二人は
俺の知らない暇な時間がたくさんあるわけで。
俺の知らない間に
二人は二人の時間があったのだろうか?