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「......絢ちゃん」
「んんー?」
「キーワードは、『女子力』だね」
「......えっ?何の話?」
「......私も、美帆さんみたいになれるかなぁ」
「どしたの、真紀ちゃん.....」
マク○ナル○でハンバーガーを頬張る、女子力とは無縁の二人。
「絢ちゃん。私ね、頑張るよ」
「....はぁ.....そうすか.....(急に何を言い出すんだ、この子は....)」
根こそぎへし折られた競争心は、違う形で再び芽を出した。
美帆に対する憧れと、幼いながらのライバル心。
真紀は、満ち足りていた。
「頑張ろうね、絢ちゃん」
「あ....はい....(マジでどうした.....)」
鈍感な男の妹もまた、鈍感か。
絢はただ、目の前で笑顔を浮かべる真紀を怪しく思う他は無かった。