契りタイム-11
再びケンジとミカはベッドに何も身につけずに横になっていた。
ケンジの胸にそっと指を這わせながら、ミカはためらいがちに言った。「妹さんとの時間・・・思い出さなかった?」
ケンジは肩をすくめた。「マユとミカって、比べようがない。そりゃあ俺、男だから、セックスの時は誰が相手でも気持ちよくなれるだろうけど、いっしょにいたり話したりしてる時の気持ちは、やっぱりマユは妹。君は恋人。だから、なんか、愛し合ってる時も君の世界の方が大きい感じがする。」
「大きい?」
「包み込まれるような感じかな。」
「それはあたしが年上だからじゃない?」
「そうなのかな・・・。」
「って、あたしだって、ケンジに包み込まれる感じがしたよ。とっても。」
「だったらとってもうれしい。男として。」ケンジは無邪気に笑った。
ケンジは仰向けになったまま、右手を伸ばした。そしてミカの頭をその腕に乗せさせた。
「腕枕。」ケンジは顔だけをミカに向けて笑った。「俺、好きなんだ。」
「そうなの?あたし今までされたことない。」
「へえ!」
「そんなに意外?」
「だって、二人、いい気持ちになって余韻を味わう時は、普通やんない?こうやって。」
「余韻か・・・。」ミカは小さなため息をついた。「愛し合った後の余韻をこんなにいい気持ちで味わうのも初めてだな、そう言えば。」