☆☆☆☆☆-4
お風呂から出た後、歯を磨いてベッドルームに行く。
酔いは完全に醒めた。
湊に抱きしめられる。
「いー匂い」
こんな真夏の夜でも、くっついていたいと思ってしまう。
愛する人とこうしていられることが幸せ。
陽向も湊をギュッと抱きしめる。
「ちゃんとメシ食ってる?入院してからまた痩せた気する」
「食べてるよ」
「明日は俺の特製フルコースな」
「あははっ!何それー」
寝そべったまましばらくじゃれ合っていると、湊の手が胸に触れた。
繊細な手つきで撫でられる。
「1ヶ月もご無沙汰なんですけど」
「…っ」
腰をグッと引き寄せられ、湊のものがおへその辺りに当たった。
陽向は耳を赤くして湊を見上げた。
「そーだね…ごめん」
「…いい?」
陽向がコクッと頷くと、湊は「優しくする」と微笑んで唇を重ねた。
あっという間に深く長いキスに変わる。
髪を優しく撫でられ、その手がシャツの下から入り込み下着の上から胸を弄る。
陽向は上がる息を止めることができなかった。
久しぶりすぎて、全身が敏感になっている。
湊もそうなのだろうか。
いつもより激しい愛撫とキスに翻弄される。
「んっ…ぁ…」
気付いたら全身を纏っていた服は脱がされ、肌と肌で互いを感じていた。
湊は赤くなった陽向の耳に舌をねじ込み、激しく犯した。
指では、既に濡れた股間をなぞっている。
「あぁっ…あっ…耳は……いや…」
「だーめ。やめない…」
鳥肌が立つほど甘い声。
嫌なのに、もっとしてほしいと思ってしまう自分はドMだと思う。
陽向は湊の背中に腕を回してきつく抱きしめた。
股間を撫でていた指が1本、ゆっくりと入り込む。
「んあぁ…」
「めっちゃ締め付けてくんだけど…お前の…」
湊は女性器の名前を陽向の耳元で囁いた。
顔を真っ赤にした陽向を見て、湊は満足そうに笑っている。
「触って…」
湊は陽向の手を掴み、自分のものを握らせた。
脈打つそれは、いつも以上の大きさを持っていた。
ゆっくり、そして徐々に早く動かす。
そのスピードに合わせて、湊の愛撫もだんだんと激しくなっていく。
指が2本に増え、濡れそぼったそこからいやらしい音が鳴り響いた。
「あっ!あぁっ!いやぁ……」
指がスッと抜ける。
湊は陽向を起こして壁に背をつけさせると、脚をガッチリ押さえて秘部に舌をねじ込んだ。
「いやぁっ!!やっ…やめてっ!んぁっ!」
クリトリスを舌で攻められ、同時に指で中を掻き回される。
恥ずかしすぎて、見ていられない。
陽向は目を瞑って喘ぎ声を上げた。
「湊っ!っああ!んっ…んっ…」
身体がピクッと震えたと同時に、中から熱い液体が滲み出るのを意識する。
「イっちゃった?」
「あ…んっ…」
「俺のも舐めて」
湊は陽向の前に立つと、口元にいきり立った棒を擦り付けた。
陽向は肩で息をしながらそれを口に含んだ。
しごきながら、口で愛撫する。
大きすぎて苦しい。
「んんっ…んぅ…」
「っあ…気持ち……」
頭を掴まれ、湊が腰を動かし始める。
喉の奥を突かれる。
「んんんっ!んふっ……」
陽向は口を離すとゴホゴホとむせ込んだ。
「…わり」
咳をしすぎて涙が出てきた。
「ひな」
「なにっ…」
涙目を向けると、湊は困ったように笑って陽向のほっぺたを両手で包んだ。
「泣くなよー」
「泣いてない…」
「悪い。優しくする約束だったな」
湊はちゅっとキスをすると、陽向を仰向けにして上から抱きしめた。
やわらかく笑う湊を見て、陽向もヒヒッと笑う。
自然と唇が重なり、互いを求め合う。
「湊…」
どうしよう。
今までにないくらいドキドキする。
「はぁっ…んぅ…」
「ひな、俺、もう限界」
湊はそう言うと、秘部に自分のものをあてがった。
ゆっくり沈み込んでいく。
「んぁっ!痛っ…ぁ…」
「あっ…きつ……」
先端だけを出し入れし、徐々に根元まで入り込む。
身体が快感を感じることを思い出すのは、こんなにも早いものか。
「あっ…はぁっ…湊…」
背中に腕を回し、優しく抱き締めてくれる。
陽向は目を閉じて湊の首に腕を回した。
ゆっくり、ゆっくり、リズムを刻む。
湊はきっと、自分の感じる場所を把握している。
身体の奥から、熱いものがとめどなく溢れて止まらない。
「陽向…」
湊に名前を呼ばれると、心臓が痛いくらいに締め付けられる。
声が、手が、全てが愛おしくて仕方ない。
「ひな…気持ちい?」
湊がおでこを合わせて呟く。
「すごい…気持ちい……」
「俺も…めちゃくちゃ気持ちい…」
いつも以上に優しい湊に、更にドキドキする。
何一つとして嫌味を言わず、ただただ愛してくれる。
「あっ…んっ……湊…」
「はっ…あ…」
だんだんと速くなるスピードに比例して、息も上がっていく。
唇を貪り、味わいつくす。
好き…。
大好き…。
最後まで、あたしの中をいっぱいにして。
あたしをめちゃくちゃにしてよ、湊…。
涙が目尻を伝って枕を濡らした。
「んっ…あ…やべっ…」
「中に…出してっ…」
「はっ?」
「お願い…」
陽向は涙を零して湊にしがみついた。
「へーきだからっ…お願いっ……」
「でも…」
「最後まで…湊を中で感じたいの…」
湊は陽向の涙を拭い、困ったように微笑んだ。
「泣くな…我慢できなくなる…」
思い切り中を掻き乱される。
陽向は泣きながら湊を抱き締めて、小さな喘ぎ声を上げた。
「んっ!あっ!あぁっ…」
「陽向っ…っあ…いくよ…」
湊にきつく抱きしめられる。
奥の奥まで突かれ、陽向は身体を震わせて絶頂を迎えた。
ほぼ同時に、湊の欲望が放たれる。
なんだか温かいものが身体中に染み渡っていく。
陽向はしばらく目を開けられなかった。