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『桃子記念日』
【痴漢/痴女 官能小説】

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『桃子記念日』-2

「!」
 丈の短いスカートだから、宗佑の手がお尻のほうから、桃子の太股の裏側に入り込むのも、容易なことであった。
(あ、おにいちゃん、アソコ、さわってきた……!)
 立った状態なので、閉じあわされた陰唇の溝を沿うように、宗佑の指が押し当てられる。内側に充満している愛蜜が、その指に滲むように絡み付いて、にちゃにちゃとした感触を、桃子の股間に生み出していた。
「〜〜〜っ」
 声を必死にこらえ、身を捩りたい衝動にも抗って、桃子は宗佑の指使いを浴び続けている。
(だめ、おにいちゃん……ゆび、ぐにぐにしちゃ、だめぇ……!)
 いくら、宗佑に背中を守られている格好になっているとはいえ、衆人環視にさらされている状況下での“痴漢ごっこ”には間違いないので、その背徳的な悦楽が、桃子を夢中にさせるのに、さほどの時間は要しなかった。
「桃子、大丈夫か?」
「〜〜っっ」
 大丈夫にしていない“犯人”であるはずの宗佑から、耳元に息を吹きかけられるような囁きを浴びて、桃子は、膝が崩れ落ちそうになるのを何とか我慢した。
(みみの裏、弱いの、知ってるクセにぃ……!)
 昨夜も存分に、その部位を責められて、桃子は甘い声を挙げていたのだ。

 ぐ、にゅ……

「!」
 中指が折れ曲がって、狭まっている桃子の“入口”に入り込んできた。

 くちゅ、くちゅ、くちゅ……

「!!」
 声を出さないように、必死になって奥歯を噛締める桃子。愛蜜に溢れる膣口の周辺を、宗佑の中指に嬲られて、桃子は腰の周囲の感覚が、ほとんど無くなってしまっていた。
(ど、どうしよう……たって、られないよぉ……!)
 電車の揺れによってかろうじてカモフラージュされているが、桃子の膝は小刻みに震えており、容赦のない宗佑の指使いに翻弄されている様子を見せている。
「お、にい、ちゃん……」
 名前を呼ぶことだけが、せめてもの抗いの姿勢だった。これ以上、刺激を受けてしまうと、もう、周囲にも隠しおおせないぐらいの声が出てしまう。
「………」

 くちゅくちゅくちゅくちゅっ……!!

「ん、あっ……!!」
 声が、出てしまった。桃子の様子を察していながら、宗佑は、従妹の膣口に埋めた中指を、激しく前後させてきたのだ。まるで、声を出させるように…。
「「?」」
 さすがにそれを聞きつけて、訝しげな視線を二人に投げかける人たちが現れた。
「すまない、桃子。足を踏んでしまった」
「! も、もう、気をつけてよ、おにいちゃん」
 図ったように、台詞を並べ立てた宗佑と桃子。声の挙がった原因をそれと見極め、“なんだ、そんなことか”と言わんばかりに興味をなくしたようで、訝しげな視線は消えてなくなった。

 くちゅ、くちゅ、くちゅ……

「〜っ、〜〜っ、っっ!!」
 それでも、宗佑の指は止まらない。
(これいじょう、されたら、あ、あたし、電車の中なのに、イッちゃう……!)
 おそらく、そのつもりなのだろう。従兄の指使いは、桃子が絶頂を迎えるまで、止まる気配を感じさせなかった。
(あ、イクッ……だ、だめっ、おにいちゃんっ……イ、イクぅッ……!)
 桃子の脳内が、真っ白になった。
「〜〜! っっ!! 〜〜〜〜!!」
 これまで以上に、必死に奥歯を握り締めて、声が出ないように我慢をして、それでも、身体の内奥で爆発した性の高ぶりを、止めきらない身体の震えによって、達した姿を桃子は顕していた。


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