ワタシヲヒロッテクダサイ…-1
ある日、俊介はインターネットでこんなサイトを見つけた。
『奴隷願望のある方へ。貧しくて生活のできなくなったかわいそうな女の子を、あなたの奴隷として引き取ってみませんか?引き取った女の子には何をするのも自由です。当方は責任は持ちません。手続き費として20万円をいただきます。(生活費などは別)支払いは○○に…』
面白いな…
俊介は、以前から自分の言いなりになる奴隷が欲しいと思っていた。
あやしいとは思ったが、自分の願望が叶うかもしれないという気持ちで料金を振り込んだ。
俊介のいう奴隷とは、もちろん肉奴隷のことである。
どんなことを仕込んでやろうか…
どんな淫乱な女にしてやろうか…
俊介は、その女が来るのを今か今かと待ちわびていた…
それから1週間後。
…ピンポーン
部屋のベルが鳴る。もしや?と思ってドアを開けると、そこには…
帽子を深く被り、サングラスをかけた、いかにも怪しそうな男と、頬は痩けて髪もバサバサ、少し色黒でエキゾチックな雰囲気をもつ少女が立っていた。
「○○様ですね?こちらが例の女の子になります。よろしいですね?」
「あ…は、はい」
念押しされた言葉につい答えてしまう俊介。
貧しくて生活が困難になったというのはどうやら本当のようだ。
服こそはきれいな服を着ているが体は汚れている。
恐らく服は新しく着せられたのだろう。
その顔はいかに貧しかったのかを物語っている。
「では…」
そう言うと男はその場から去ろうとする。
「えっ?そ、それだけですか?この子のこととかは…?」
少し慌てて質問する俊介。
「その子が詳しく書かれた紙を持っていますので、そちらの方を読んで下さい。」
そう言うと男は足早に去っていった…。
「…ま、女の子は来たんだし、いいか。じゃあとりあえず中に入ってくれ。」
その少女は黙って俊介の方を見ている。
「ほら、入れって。」
俊介が手招きすると、少女は恐る恐る中に入ってきた。
「じゃあその紙ってのを見せてもらおうか。」
俊介が手を差し出すと、少女は思い出したようにポケットから紙を1枚取りだし、俊介に渡す。
『名前イ・ミンユイ…』
「…は?えっ…じゃあ、まさか君は日本人じゃないのか!?」
確かにさっきからこの子は一言もしゃべっていない。
「おい!どうなんだ!?」
しかし、その少女はジッと俊介を見つめるだけで口を開こうとしない。
「え〜っと…ミンユイ?」
名前を呼ばれたのが分かったのだろう。ついに少女は言葉を話し始める。しかし、俊介には一言も分からない。
「ちょ、ちょっと待ってくれ!俺は日本語しか話せないぞ!」
とりあえず通じたのだろうか、悲しそうな表情を見せ少女は話すのをやめる。
俊介の計画はすべてが水の泡になった。
まさか…日本人じゃないなんて…。
誰がそんなの予想できただろうか?
…これからどうすりゃいいんだよ…
俊介は困り果ててしまった…。
グゥー…
急にミンユイのお腹が鳴り、恥ずかしそうにお腹をおさえる。
「…腹が減ってんのか?」
俊介は台所から余り物のご飯を持ってきて、ふりかけをかけて出してやる。
そのご飯をじっと見つめるミンユイ。
なかなか食べようとしない。
「ほら、食べていいんだぞ。」
なんとかジェスチャーだけで伝えようとする俊介。
理解ができたらしく、ミンユイはそのご飯を食べ始める。
スゴい勢いだ。
ずっと何も食べていなかったのだろうか?
あっというまにおかわりの2杯目もたいらげてしまった。
俊介の方を見て、にっこりと微笑むミンユイ。
初めて見せる笑顔。
…へぇ…笑顔はカワイイんだな…
よく見てみると、痩せてはいるが顔立ちはよさそうだ。
もしかしたら磨けば光るかもしれない。
俊介はミンユイからもらった紙の続きを読んだ。
『名前…イ・ミンユイ
年齢…17
両親を事故で亡くしたらしく、路上で倒れていた所を保護する…』
「…そうか…今までつら目に会ってきたんだな…」
その境遇に少し情が移り始める。
……よし!
俊介は決めた。
この子は俺が育てよう。それも俺好みの美人に育てよう。
SEXのこともいろいろ教えてあげよう。
奴隷には変わりないがやさしく接してあげよう…
俊介の想像が膨らむ。
これはこれで面白そうだ。
この子はきっと美人になるはずだ…と俊介は思った。