世界中の誰よりもいちばん-9
「な、何だ? んっ…… 何をしているのだ?」
「常々思っていたんですよ………… 僕が寮生をカウンセリングしてる事を、
秋子さんはどう思っているのかなって…………」
「どうって………… そもそもが私が命じたことではないか」
「そうなんですけどね? 他の女の子を気持ち良くさせてる事に変わり無いでしょ?
僕がそういう事しているの………… 秋子さんは何も思わないんですか?」
「そ、それはっ………… そういう役割なのだから…………」
「僕はね? それを理由に秋子さんが離れていったらどうしようって…………
いつも不安に思ってるんです」
カウンセリングの仕事を軽視しているつもりはない。
その内容が特殊なだけに、最初はかなり戸惑いもしたけど、
クランケである彼女達はもちろん、秋子さんもまたその治療に真剣だから、
それに真剣に応えるべきたと感じているからこそ理性持ってやっている。
けれど、その奥底では、やはり秋子さんに対してどこか罪悪感もあるのだ。
「私が? 何を今更言っているのだ? 私が君の側を離れるものかっ」
「もちろん、そう言ってくれると思ってましたし、
だからこそ真摯に頑張れてるところもあります………… でも…………」
「で、でも?」
「秋子さんが僕と同じような事を誰かにしたらなんて事考えたら、
それは絶対に嫌だと思ってしまうんですよね…………」
自分のしている事を棚にあげておきながら、心が狭い事を言っていると思う。
けれど、男という生きものは悲しいかな独占欲の強い生きもので、
自分はよくても相手は駄目だと平気で言えてしまう愚かな生きものなのだ。
「馬鹿を言うな? 私が君を差し置いて他の男の世話をするとでも言うのか?
私が女性専門のカウンセラーだと知っているだろ?
よしんばそんな事例が舞い込んできたとしても私は絶対にそんな事はしない!」
戸惑いも躊躇も無い、揺るぎない意志でそう僕に告げる秋子さん。
「くす………… そう言ってくれるとは思っていました」
「あたりまえだっ 私の想いを舐めるな?」
「でもね? それでも不安を抱いてしまうんですよ? だからね…………」
「!? か、和也? な、何をっ あっ………… んんっ……」
そう言いながら僕は、右手に持ったT字カミソリを秋子さんの陰部に当てがい、
ゆっくりとその手を下におろしていった。
「あっ…… はぁっ………… やっ…… どうして…………」
「浮気防止ですよ?」
「そ、そんな事をしなくてもっ んっ 私は絶対に浮気などっ…… んんっ……」
僕は黙々と秋子さんの陰毛を剃り落としていった。
もともとそんなに毛深くはないのだが、
いざ剃るとなると、なかなかその終わりが見えてこないもので、
気がつけば十分近く経っただろうか?
ようやく僕の目の前には、ツルツルとした幼い少女のような陰部がさらけだされた。
「綺麗になりましたよ?」
「ううっ…… これでは恥ずかしくて温泉にも行けないではないかっ」
「あはは、その頃にはまた生え揃ってますって…………」
「くっ…… それはまるで私がスケベだからだとでも言いたいみたいではないかっ」
秋子さんは恥ずかしさを隠すように、頬を膨らませながらそんな事を言うも、
自分でした事ながら僕は、そのあまりに卑猥な陰部を目の当たりにして、
思いのほか興奮してしまっていた。