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ようこそ花咲女子寮へ
【ラブコメ 官能小説】

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世界中の誰よりもいちばん-27

「はぁっ………… 僕はいったいどう返事をすればいいんですか?」
「うっ…… そ、それはっ…………」
「わかりました! その時は全力でお相手します!!!
 …………なんて言うとでも思いましたか?」
「い、いや………… さすがにそこまではっ…………」
「でもっ 嫌です!絶対に秋子さん以外誰も抱きたくありません
 …………なんて言うとそれはそれでまた嬉しい反面困ってしまうんでしょ?」
「うぅっ………… そ、そんなにいじめないでくれよ…………
 私だってどう言っていいのかずっと、ずっと悩んでいたんだから…………」

なんだか今にも泣き出しそうな目で僕を見つめる秋子さん。
ホントにこの人は、生真面目と言うか責任感がありすぎると言うか…………

「だったら………… その答えは僕に任せてもらえませんか?」
「え? ど、どういう意味だ?」
「言葉の通りですよ…… 秋子さんの気持ちが煮え切らない以上、
 僕がここで約束出来る事はありません…………
 ならいっそ、その答えは僕に出させてもらえないかと思ったんです」

思わぬ言葉に驚きながらも、呆然とした様子で僕の顔をのぞきこむ秋子さん。
そりゃ僕だってこんな事を言うなんて思ってもいなかったのだから、
心の奥では秋子さん以上に驚きを隠せない。
けれど、秋子さんの気持ちはよくわかったけれど、
今の僕にはやっぱりここで結論を出すことは出来ないのだ。

「秋子さんが彼女たちを想う気持ちはわかります…………
 もちろん僕への気持ちも………… 充分すぎるほどわかりました……」
「ん…………」
「だけど、彼女達しかり秋子さんも、そして僕だって心ある人間なんだ…………
 男女の違いはあれど、誰かに言われてはいそうですかと言えない事もありますよ」
「ん…… その通りだな…………」
「だから………… 秋子さんの気持ちを踏まえたうえで…………
 その時が来たら僕なりの判断をくだしたい………… それじゃいけませんか?」

秋子さんは黙って首をふると、ぽろりと一筋、
右の目から大粒の涙をこぼした。

「すまない………… ものすごく矛盾した事を言っているのはわかっているのだ……
 彼女らの期待に応えてあげたい自分、けれど女であるが故に醜い嫉妬に悩む自分、
 君はこんなにも私の事だけをいちばんに考えてくれているのに……
 どうして私はこんなにもおろかなのかと…………」

そう言いながら秋子さんは、まるで今まで溜まっていた感情がこぼれおちるように、
すっかり顔を涙で濡らしながら泣き崩れてしまった。


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