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ようこそ花咲女子寮へ
【ラブコメ 官能小説】

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世界中の誰よりもいちばん-28

「秋子さんの涙なんて………… はじめてみちゃいましたよ…………」
「う、うるさいっ…… こっち見るなっ」

恥ずかしそうに顔を隠しながらも、
赤い眼で僕を睨み付けながら、必死で虚勢を張る秋子さん。

「なんでもっと早く言ってくれなかったんですか?」
「い、言えるわけないだろっ 君に…… 彼女らを抱いてやってくれなんて……」
「確かにそれはそうですけど…………
 せめて思ってる事くらいはちゃんと教えて欲しいって事ですよ?」

僕がそう言うと、秋子さんは少し悔しそうに下唇を噛みながらも、
黙ってうつむいたまま胸元にその頭を寄り添わせた。

「ひとつ………… ひとつだけお願いがあるのだが…………」
「なんですか? その時のプレイ内容の指示なんてのは受け付けませんよ?」
「そ、そんな事じゃないっ そうではなくてだな…………」

なんだかとても言い辛そうに口籠もる秋子さん。
僕はこの上何を言われるのか、内心ドキドキしていたのだが…………

「その…… もしもそういう場面が来たとしてもだ…………
 わ、私にはその結果どうなったのかは………… つ、告げないで欲しいのだ」

その言葉に僕はなんだか拍子抜けした。

「え? これだけ言い争っておいて………… その結果は知らなくていいと?」
「そ、そうだっ 結果など知る必要はない!
 だって…… だって君が君の考えで判断してくれるのだろう?
 私の気持ちをすべて知ったうえで君が判断を下すのだから…………
 答えなど私が知るべきではないのだ………… うん………… そうなのだ!」

なんだかまるで自分に言い聞かせるように、ひとりそう呟く秋子さん。
僕はその姿をしばらく見ているも、なんだか無性におかしくなって、
思わず声をあげて笑ってしまっていた。


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