世界中の誰よりもいちばん-13
「確か秋子さんは僕に言いましたよね?
クランケが望むならキスしようとクンニしようと
オーラルセックスされる事もまたやぶさかではない───と」
「あ、ああ…………」
「けれど陰茎を膣内に挿入する───つまりSEXだけは絶対に駄目だと」
「た、確かに………… んっ…… 言っ…………た」
「なのに本当は、それもまた場合によってはやぶさかではないと?」
「そ、それはっ んっ………… はぁっ…………」
舌先で秘肉を掻き分け、突起したクリトリスを甘噛みしながら、
僕は秋子さんの返事を待っていた。
「それもまた………… 最終的にクランケが望むなら…………」
「…………彼女達が望めば構わないと?」
「も、もちろんそれを…… 君もまた了承するならば………… だが…………」
「そ、そんなのっ そんなの全部僕の判断まかせじゃないですかっ
そんな事じゃなくて、僕は秋子さんの気持ちを聞いてるんですっ!」
そう言いながら僕は顔を上げると、
その場に立ち上がっては勢いよくズボンを降ろしはじめた。
「か、和也? な、何を…………?」
状況が飲み込めず、その身を起こしあげながらも、
不安げに見えない僕を捜している様子の秋子さん。
僕は少し離れた位置でそんな秋子さんを見つめながら、
そっと右手で陰茎を握りしめると、
ゆっくりと手を前後に動かしながらそれを擦りはじめた。
「和也? ど、何処だ? 何処にいった?」
きょろきょろと首を左右に振りながら、見えない僕を必死で探す秋子さん。
目隠しに両手の自由を奪われたうえ、頼りの僕の声さえ断たれたいま、
その心境は不安なんて言葉では表現出来ないほどに怯えているのがわかる。
「な、なぁっ…… お願いだから返事をしてくれ?」
ブラウスからはみ出たふくよかな胸元、無防備にさらけだされた秘部、
なにより恐怖に怯えたその表情が、どこか僕の興奮を掻き立てる。
「ちゃんと はぁっ…… 近くにいますよ はぁっ……」
「!? こ、こっちか?」
「ええ…… 秋子さんの………… はぁっ…… すぐ目の前にいます……」
「ど、どうしたのだ? そんなに息を荒げて…… な、何をしているのだ…………?」
少しだけ離れた、手が届きそうで届かないその位置で僕は、
怯える秋子さんを見下ろしながらなおも激しく右手を動かした。
陰茎を堅く反り上がらせ、
先端から垂れ流れる液を手に絡ませながら、ただ本能の赴くままに……
「秋子さん………… 僕は…… 僕は秋子さんが大好きなんです」
「か、和也?」
「今だってその気持ちが抑えきれずに、秋子さんを見ながらオナニーしてます」
「なっ!? どうしてっ? 私はここにいるではないかっ!!!」
「わからないんです………… 僕にはSEXが…………
SEXがこの愚かな行為の延長だなんて言う秋子さんの気持ちが…………」
そう、僕にはわからないのだ。
確かにオナニーは溜まった性欲を処理するために必要不可欠な行為だと思う。
けれど、その延長がSEXだと言うのなら、それもまた性欲処理と言うも同じだ。
愛があってこそなんて青臭い事を言うつもりは無いけど、
でも、それじゃぁあまりにも悲しすぎやしないだろうか…………