私にも気持ちいいこと教えて下さい-35
「じゃぁ…… そろそろ僕は部屋に戻るね?」
「あ、はい………… その…… 色々とありがとうございました」
僕の言葉に慌てた様子で振り返るも、
ふいに視点を下にさげ、じっと何かを凝視している風音。
「あ、あの…………」
「うん?」
「え、遠藤さんのそれは………… そのままで大丈夫なんですか?」
「え? あ、これ? だ、大丈夫! すぐに普通にもどるから…………」
僕はいまだ膨らんだままの股間を手で押さえつけながら、
何となくバツが悪そうに笑ってしまった。
「…………今からひとりでするんですか?」
「し、しないしないっ」
「我慢するんですか?」
「が、我慢じゃないけど…………」
「も、もし私にお手伝い出来る事があれば………… その……」
もじもじと恥ずかしそうにそう言う風音に、
せっかくおさまりかけた股間がまた少し膨らんでしまう僕。
けれど僕は必死で理性を保ちながら、誤魔化すように何度か咳払いをすると、
風音の髪を優しく撫でながらにっこりと微笑み返した。
「それはその………… また次の機会に………… ね?」
「は、はいっ………… その………… ま、また私に色々教えて下さい」
照れくさそうに、けれどどこか嬉しそうに風音はそう言うと、
今更ながらに自分の恰好に気づいたのか、慌てた様子で布団を引き寄せていた。
「それじゃ、またね?」
「はいっ また………… お願いします」
僕はその場に立ち上がると、笑顔で手を振り風音の部屋を後にした。