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〈亡者達の誘う地〜刑事・銭森四姉妹〉
【鬼畜 官能小説】

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〈冷笑〉-6

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『あの野郎、明日の朝に連れて来るってよぉ』


あれから数日後。
突然、八代から狩りの要請が入ったのだ。
それは専務達の都合など考えない要請で、つまり、今日中に架純を捕らえなければならない。

突然の要請は、単に八代は瑠璃子の身体に飽き、手放す事を決めただけの事。
春奈には二人の関係を黙っていることを念を押してはいたが、いつバレるとも知らない。
そんな厄介者を、いつまでも手元に置いておくわけにはいかないのだ。

そんな身勝手を知るはずもない専務達は、架純を一日中尾行し、そのチャンスを待っていた。



『いつまでデートしてんだ、このバカはよぉ』

『このままホテル行って泊まったりしませんかね?』


朝から架純は彼氏と会い、楽しい二人だけの時間を過ごしていた。
ショッピングを楽しみ、素敵なレストランで食事も堪能する……専務達からすれば、なんとも腹立たしい光景の連続だった。
それは長時間に及び、もう周囲は暗くなっていた。


架純の家は新興住宅地にあり、このままデートの終了まで付き合っていれば、狩りは彼氏の車から自宅の玄関までの短い距離で行わなければならず、その成功率は限りなくゼロに近い。
つまり、何処かで無理矢理に車を停めさせるか、人気の無い所で襲撃するしかない。








苛々する専務達の前を、レストランから出た二人の車が通り過ぎていく。
チラリと見えた架純の顔は、楽しそうな笑みに輝いていた。
……と、二人の車は街から外れ、細い道に入って何処かへ向かおうとしている。


『よし、このまま行けば……クックック』


もう辺りは真っ暗であり、細い三日月とダイヤモンドのような星々がパチパチと瞬いていた。
思いがけなく人気の無い場所に向かおうとする二人に、専務の表情は崩れた。

わざわざ街から外れるのだから、絶対に人気の無い所に車を停めるはず。
恋人同士なら当然の習性だ。


専務達の車は、尾行がバレないようにつかず離れずの距離を保って後を追う。
と、その先は雑木林の中を抜ける急な坂道になり、ずっとそれは続いていた。



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