僕の好きな子にチップをつける-1
このチップを付けたい人がいる
白石紗友里さんだ。
名前どおり、美人だけど男子と話した所を見たことがない。
それ故に近寄りがたい存在だった。
黒髪は胸まで伸ばしたロングでストレート、前髪も7・3に分けて清純なイメージだ。
自分としては一番美人だと思うのだが、白石さんの話を誰もしないのが不思議だった。
さっそく僕は彼女にチップを取り付ける機会を伺ったが、
結局一日みてても付けるタイミングがない。
そもそも話した事もないのに、彼女の肌に触れる事などかなり無茶な話しだ。
家に帰り、チップを眺めて計画を考えるけど、良い案など出ないもんだ。
考えつかれて寝てしまった。
次の日、
学校に行くと本当に偶然なのだが、昇降口に白石さんがいた。
僕は早足で彼女に近くにいき、ポケットからチップを取り出す。
下駄箱にいくと、目の前に白石さんがいる。
どこにつけようか、頭をフル回転させたが思いつかない。
今しかチャンスは無いのに何も出来ない、
ヤバい。
彼女は靴を脱いで、下駄箱の前で屈んで靴を入れた。
僕も急いで靴をぬぐと下駄箱に入れようと手を伸ばした時、彼女の頭が上がってきた。
僕はチップを持ってる手を、靴をもってる腕の下に持ってくると、
かなり無茶だけど手を下ろして白石さんの頭に当てた。
「あ!」
「あ、ごねんなさい」
白石さんは僕を見ないで謝り、廊下を歩いて行ってしまった。
成功だ。
チップが髪の毛の中に吸い込まれて行くのが、確かに見えた。
時計を確認する、
「来週のこの時間から僕の物だ」
僕は嬉しくて、その場で小躍りしていた。
後からきたクラスメイトが、僕の真似しておちょくるけど気にしない。
授業中、白石さんの事で頭が一杯になる。
落ち着く為に、何をさせるか考えて過ごしたが興奮が増すばかりだ。
友達の話も耳に入らず、
放課後になると急いで家に帰り、ベッドに潜り込んで枕を口に当ててから大声で叫んだ。
夕飯、ずーっとニコニコしている僕の顔を見た母親は
「なにか良いことでもあったの?」と聞いてくる。
とんでもなく良い事があったんだよ。と思いつつも、
「べつに〜」っと返事した。
「おかしな子だねぇ」と返された。
その後の1週間は気が気じゃなく、
白石さんを使ったエロい計画はどんどん膨れ上がった。