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【教師 官能小説】

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想いの行方-8

そっとパーティションの陰から顔だけを覗かせた瞬間、俺はこれ以上ないってくらい目を見開いてしまった。


革が剥げた、ボロい一人がけのソファーに座った女。両肘掛けに乗せられた白く細い脚。そして、俺に背を向けて女の脚の間に顔を埋めている男。


西日に照らされ、黄金色に輝く無造作な髪に、細身の背中。


その白いYシャツが眩しく光る男の後ろ姿は、まず間違いなく兄貴のものだ。


女の脚を大きく開かせ、そこに顔を埋めているということはクンニをしているのだろう。


ジュル、ピチャッという水音が女の喘ぎ声に混ざりながら響いていた。


「あんっ……、お願い……もう……もう許して……」


何度絶頂に達したのだろう、女の顔は真っ赤に染まっている。


官能的な光景なのに足がすくみ、唇がワナワナと震え出す。


そして、目から一粒流れ落ちた熱い滴。


――嘘だろ、兄貴。


ギリッと奥歯に力を込め、指が白くなるくらいカバンの脇を握りしめる。


そして兄貴はクンニを小休止して、女の顔を見上げると、






「可愛いよ、雅」


と言った。


想いを伝えたくて探し求めていた女は、兄貴の前ではしたない格好をしていた。


いや、「していた」じゃなくて「させられていた」と言うのが正しいだろうか。


紅潮している雅の顔は、涙と汗でその柔らかい髪が張り付いていて、必死に歯を食いしばって快楽に堕ちてしまうのを拒んでいるように見える。


俺が今までヤってきた女達は、恥ずかしがることはあっても涙を流すことはなかった。


そこに愛は無くとも、合意の上のセックスはお互い快楽を楽しんでいたはずだ。


少なくとも目の前の雅のように、兄貴からの愛撫をこらえるような真似はしていない。


兄貴の奴、無理矢理に雅を犯してんじゃねえのか……?


兄貴はこちらに背を向けたまま、右手を雅の性器に近付けていく。


だって――。


「あああんっ! だ、だめえっ!」


雅の脚がピンと張り出す。


キュッと締まった足首には、血の色みたいな赤い縄が巻き付いている。


そして、その縄はソファーの脚にそれぞれくくりつけられているから、必然的に雅は兄貴の前でその淫裂をさらけ出される格好となっていて閉じることは許されず。


剥き出しの下半身とは対照的に、上半身はブラウスのボタンを外されただけで、ブラジャーは上にたくし上げられていて。


ただ雅の身体には、脇の下、アンダーバスト、首の周り、胸の谷間なんかに、赤い縄が走っていていて、後ろ手に縛られて涙を流すその姿は――まるで悪者に捕らえられたヒロインそのものだった。








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