センタク-2
そう言い残し、男は脱衣室を出ていってしまった。
しかしそうは言うものの、亜希はまだ男の事を、当たり前ではあるが疑っていた。
1分ほどじっと待ってみる。
気配がない。
更にドアを開けて辺りを見てみると、
いない。
(考えすぎ…かな?)
そう思って、亜希は下着をその細い足元へと落とした。
それを取って洗濯機へと入れ…、なかった。
当然だ。
いくらなんでも知らないオジサンに自分の下着を洗われたくはないだろう。
亜希は下着を持ち、洗剤を洗面器に少量入れ、その中に下着を入れて中に入っていった。
とりあえず、服を着たまま下着を洗う。
ぬるぬるする。
それが洗剤をつけたからだけではないことに気付き、亜希は自分を恥じた。
(何であんなことしちゃったの、アタシ?)
自責の念に潰されそうになりながら、亜希は泣いていた。
下着を洗い終わり一旦脱衣室へ戻って衣服を脱ぐ。
脱ぎ終わり今度はシャワーを浴びた。