『SWING UP!!』第13話-24
「き、て……」
「ああ……」
ずぶり…
「ん、くっ……!」
「う、おっ……!」
初めて生身で繋がったその感触が、二人の身体を震わせた。ゴムを介さないそのあまりにも生々しい肌触りが、背中に粟立つものを走らせていた。
「あつい……よみのなか、こんなにも、あついんだ……」
「あ、う……キ、キミの、って……こんなに、あったかかったんだ……」
動くことを忘れたように、繋がったままで抱き締めあう吉川と詠子。
「よみのなか……すごい……どくん、どくんって……いってる……」
「んっ……キミの、も……びくびくっ、て……ふるえてるよ……」
繋がっている部分が、お互い少しだけ蠢いているのは、本能がそうさせているのだろう。生殖行為を通じて、もっと気持ち良くなりたいと、二人の中にある動物としての本能が、発露しているのだ。
「動く、よ……」
「ええ……あ、あっ……あんっ!」
ぐちゅ、ぐちゅ……
「あ、ああ……よみの、なかが……ぐちょぐちょしてる……」
「こ、こうクンっ……あっ……こ、こうクンの……か、かたいっ……!」
濡れそぼつ詠子の膣の中を、国宝級と化した吉川の“珍宝”が行き来している。
ぐっちょ、ぐっちょ、ぐっちょ、ぐっちょ……
「よみ……よみ……!」
「ふ、ふかいっ、あ、あついっ、あ、ああっ、んんああっっ!」
繋がっている部分の熱気が増して、詠子の膣内を濡らしている愛蜜も、突き上げられて、掻きまわされて、白く泡立ち濁り始めた。
「こ、こうクンの、な、なまの、ち×ぽっ……あ、ああっ……た、たまらないのっ……!」
昂じた詠子は、“ち×ぽ”と言うらしい。“魔羅”とか“亀頭”とか“逸物”とか“業物”とか、よくよく読み出してきたのだが、最終的には“珍宝”から派生したという“ち×ぽ”に落ち着いたらしい。
「も、もっと、ち、ち×ぽ、ほし、いの……も、もっと、もっとぉおぉおぉぉ!」
「よみっ、よみぃっ……!」
ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅ、ぐちゅぐちゅぐちゅっ!
「ん、あっ、あんっ、あうっ、あはっ、ああぁああぁぁっ!」
ソファ・ベッドの軋みが、激しくなってきた。それに伴って、詠子の喘ぎも大きくなってきた。詠子は今、“文学少女”の殻を脱ぎ、“女”になった姿を晒している。
「ん、むっ……んんっ……」
唇にむしゃぶりつかれ、喘ぎの出処を塞がれる。
「んんっ、んんっ、んんんんっ!!」
それでいて、腰の動きは激しく、くぐもった喘ぎ声を詠子は、喉の奥で反響させていた。
「ふはぁっ、あ、ああっ、こ、こうクン……あ、ああっ!」
唇が解放された瞬間、びくっ、と、詠子の身体に震えが走った。軽く、エクスタシーを感じたらしい。
膣内の締りが少し強まって、吉川の“珍宝”を螺旋状に包み込んできた。
「よみ……?」
「ちょ、ちょっとだけ、わ、たし……イ、イッちゃった、みたい……」
もちろん、本格的な性の高みはもう少し先にある。その途上に、まるでチェックポイントのように置かれていたエクスタシーを、詠子はひとつ回収してしまったのだろう。
「こ、こうクンの、あ、あったかくて……か、かたくて……わ、わたしの、“おま×こ”、ぐちょぐちょにしてるのっ……!」
そして詠子は、自分の急所を“おま×こ”と呼んでいた。