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続・天狗屋物語
【SM 官能小説】

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続・天狗屋物語(後編)-3

ちょっと話がそれたみたいだな…

どこまで話をしたかな…それで、オレが燿華と出会ってから、一年ほどで彼女は突然、そのク
ラブをやめて消えた…行き先を探したが、同じようなSMクラブでは見つからなかったね…
おそらく風俗から足を洗ったのかもしれないと諦めた…

そして、オレも会社をやめたね…しばらく、何もする気がしなかったものだ…それから、点々
と職を替えた。金はあったから、仕事はなんでもよかった…ストリップ小屋で仕事をしたのも
その頃だな…死んだ嫁さんを思い出すと、いつのまにか自分に対する嫌悪感だけで女を虐める
のが楽しかったね…そのうち、自分でも気がつかないうちにオレの人格が変わり、かつての
M男はS男に変身ってとこさ…

そして、ある風俗店で働いていた年増の女に言い寄られ、別に気に入った女でもなかったが、
成り行きのまま再婚し、この天狗屋を始めた…でも、その女も病気で先に逝ってしまったと
いうわけさ…こう見えてもオレは女に縁がないのかもしれねえな…


店の外でいつもの野良猫の啜り泣くような鳴き声がした。
森閑とした深夜に、オレは爺さんの過去の話を初めて聞いた。爺さんらしくないしんみりとし
た話がひととおり終わると、オレと爺さんは、お互いにひとことも言葉を発することなく黙っ
て酒を飲んだ。オレは何も言うことがなかったし、なにも言えなかったのだ。



堀田のオヤジの案内で、改造中の廃寺の仕置き部屋をハルミおばさんと見に行くことにした。
同じ穴のムジナなのか、堀田とハルミおばさんはよく気が合うようだ。オレはハルミおばさん
にハメられるように、あの夜、一発させてもらったお礼ということで、まだ改造中のここの
仕置き部屋を使ってケイスケを虐めることにしたのだ。


荒削りの泥壁で仕上げられた廃寺の薄暗い地下室には、色褪せたガラスの入った小さな高窓か
ら淡い黄昏の光が差し込んでいる。

これまでの仕置き部屋よりは、倍以上の広さがあり、あまり手を入れていないが、なかなかい
い雰囲気の部屋に仕上がっている。天井は高く吊り縛りには申し分ない。すでに天井の滑車か
らは、鎖の束が垂れ下がり、磔台や鉄檻、床に埋め込まれた褪せた和風の便器が、妖しい雰囲
気を醸し出している。

それに、いくつかのぞっとするような拷問用の小道具もすでに置いてあった。まったく堀田の
奴、ほんとうにこんなものまでそろえやがって…。

かなり鋭角に背が尖った三角木馬、洋風拷問用の引き伸ばし台、水責め用の桶、背筋がぞっと
するような黒光りした鉄で作られた洋梨の性器責め…まったく何を考えているのか、和洋折衷
のセンスのない小道具のそろえ方に開いた口がふさがらないが、すべて本格的なSM骨董品だ。
いったいどこからこんなものを仕入れてきたのやら…

堀田は、以前、強姦に失敗した「谷 舞子」を、ここで徹底的に嗜虐するつもりなのだ…この
エロオヤジって空恐ろしくなるようなマニアだぜ…。




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