『SWING UP!!』第11話-2
【法泉大】|010|210|010|5|
【仁仙大】|000|000|000|0|
そして、上記のように、最終戦で勝ち点を並ばれた法泉印大学との決勝プレーオフでは、5点差をつけられ、更に完封という“完敗”を喫して、悲願ともいうべき“初の総合優勝”は目の前で、相手に浚われてしまった。
肝心なところでの“勝負弱さ”が、仁仙大学には出てしまったと言えよう。“安原誠治がいたならば…”とは、仁仙大学OBたちの嘆きの声である。
さて、今季の“隼リーグ”に目を向けてみよう。
現在、3戦目までが行われて、各大学の成績は以下の通りとなっていた。途中での戦績なので、順位はまだつけずに、昨季の並びで羅列する。
【前期】
法泉印大学 3戦3勝 (勝ち点9)
櫻○ 星○ 城○ 仁 双
仁仙大学 3戦3勝 (勝ち点9)
星○ 双○ 櫻○ 法 城
城南第二大学 3戦0勝3敗(勝ち点0)
双× 櫻× 法× 星 仁
櫻陽大学 3戦1勝2敗(勝ち点3)
法× 城○ 仁× 双 星
星海大学 3戦0勝3敗(勝ち点0)
仁× 法× 双× 城 櫻
双葉大学 3戦2勝1敗(勝ち点6)
城○ 仁× 星○ 櫻 法
法泉印大学と仁仙大学は、熾烈な優勝争いをした昨季の主力がほとんど残っている。故に、この戦績も納得できるところであると言えよう。ちなみに、次の試合で両者はついに激突するから、それは、前期日程の“天王山”とも言うべき試合になる。
かたや、我らが双葉大学は、2部リーグから初昇格を果たしたチームとしては、好成績を残している。その戦績を、詳しく挙げると以下のようになる。
【対 城南第二大学】(○)
【双葉大】|300|101|010|6|
【城二大】|000|000|000|0|
【対 仁仙大学】(×)
【双葉大】|000|000|204|6|
【仁仙大】|010|100|06X|8|
【対 星海大学】(○)
【星海大】|000|000|000|0|
【双葉大】|200|100|01X|4|
2戦目の仁仙大学に敗れはしたが、3戦目で対戦した星海大学には、桜子の2本塁打に加えて、大和が被安打2本(いずれもポテンヒット)で完封勝利を挙げるという、まさに“横綱相撲”を見せていた。
双葉大学の次戦相手は、“隼リーグ”で最多の総合優勝を数える“古豪”の櫻陽大学である。千葉ロッツ・マリンブルーズに所属する、リーグ出身者で唯一のプロ野球選手・管弦楽幸次郎と、その妻であり、桜子たちとも馴染みの深い女性・管弦楽京子の母校でもある。
“草球会”の会長である鈴木寛もまた同校のOBで、その縁もあってか、彼が代表を務める草野球チーム“ドリーマーズ”には、津幡や今井といった、同校OBが数多く所属している。
その“ドリーマーズ”とは、春先の練習試合でも対戦していたから、双葉大学にとって櫻陽大学もまた、“縁”のある相手と言えるのだった。