〈囚獣・銭森麻里子〉-18
「な、なにが家畜よ!!女性は…アンタ達なんかの道具じゃないわ!!」
渾身の、思いの丈を込めた叫び……泣き腫れた瞳を吊り上げた絶叫を、専務は含み笑いで否定した。
真希も芽衣も、世間一般の正義を並べ立て、サロト達に刃向かってきた。
だが結果はどうだ?
緊縛や拘束具で自由を奪われたが最後、飽きるまで笑い者にされて輪姦され、用が済んだら棄てられて終わりだ。
いくら妹の夏帆の為と挑んできても、最終的には我が身の保身を叫びながら、美しい肉体を喰い尽くされていくだけ。
女性の美貌は牡達の金品の目安でしかなく、肉体はその対価でしかない。
それに、美津紀や文乃には既に値段が付けられ売られた《商品》であり、麻里子も値踏みの段階の商品なのだ。
かの地でなら刑事としての地位もあったのだろうが、この地では肩書きなど鼻糞ほどの価値もない。
あるのは[性的な魅力がどれ程であるか]の価値だけだ。
『道具じゃない?そうだな、性玩具だからなあ?』
「わ…私は絶対に許さないわ!!全員ブッ潰してやるからッ!!!」
涙をボロボロと零して叫ぶ麻里子の股間を、専務はあやすようにまさぐって、額に張り付いた前髪を掻きあげた。
そして部下達は乳首からクリップを外し、痛々しく変形してしまった先端に舌を這わせた。
『妹の前だからって格好つけるなよ。こんな玩具でオマ〇コから汁を垂らしてるクセによ?』
「そ、そんなの関係無い!!へ…変な…薬で…オカシくなってるだけよ!!」
部下達の舌が傷んだ乳首を舐める度に、麻里子の呼吸は寸断された。
いや、専務の握るディルドが屈辱的な動きを見せる時にも、麻里子の呼吸は途切れて飲み込まれていた。
ディルドに押し出されるように牝汁は溢れ出し、それは肛門に垂れて潤滑油の役目を果たしている。
優しく労るような舌先に乳首はもたれ掛かり、プルンと弾ける度に全身の筋肉が硬直していく。
『……今のオマエはどう見ても道具だな……牡を興奮させる…な?』
「!!!!」
専務は自らの男根を曝け出し、いきり立つ禍禍しい《杭》を見せ付けた。
尿道口はポッカリと開き、そこからは透明な液体がダラダラと垂れていた。
男性経験など人並みにある麻里子には、勃起した肉棒と溢れ出す液体の意味はもちろん知っている。
[この金髪鬼が自分の〈性〉を欲している]
今更なその事実が目前に迫った事態は、麻里子の精神状態を“あの日”に戻させるには充分……しかし、吐きつけるべき罵声はホールギャグが完全に殺してしまっていた……。