投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

オナニー研究会
【コメディ 官能小説】

オナニー研究会の最初へ オナニー研究会 1 オナニー研究会 3 オナニー研究会の最後へ

オナニー研究会-2


「それはいけませんよ。人に見てもらわなかったら、呼吸とか間の取り方とか、何と言っても相手の反応がわからないじゃないですか。
自分だけ楽しんでもそれは空しいものですよ。何も生み出せません」
3人は溜息とも感嘆の吐息ともつかぬ、息を深く吐いた。ショートのお姉さんが言った。
「やっぱり声をかけてよかった。君が見た目が可愛いから声をかけたんだけど、内容も想像以上に持ってるんだね。今まで男の子がいなかったから、仲間に入れるのは躊躇ったんだけど、できれば入ってもらいたいよ。大歓迎だよ」
「あっ、私もだよ。なんと言っても真面目に語ってくれるのが気に入ったわ」
ショートのお姉さんの後にそう言ったのはロングヘアの日本人形さんだった。
「じゃあ、早速秘密の部室に行きましょう」と三つ編みのお姉さんが歩き出した。
辿り着いた部室というのは犬小屋のような小さな部屋だった。犬小屋ではひどすぎるから電話ボックスを4つ合わせたくらいの小屋とでも言おうか。狭い駐車場の片隅に1軒だけプレハブの家が立っているのだ。まるで駐車場に設置された簡易トイレのような趣だ。
「これは私の部屋なの。場所代1ヶ月3000円。ほかに電気代があるわ。それは別料金。1坪しかないから余分な家具はない」そう言ったのは三つ編みのお姉さんだった。
中に入ると真中に炬燵が1つだけ置いてあって後は何もない殺風景な部屋だった。
僕と3人のお姉さん達は炬燵に入って顔を見合わせた。三つ編みのお姉さんは僕の顔をじっと見てから他の2人に言った。
「ねえ、仲間の前でやるって奴、私たちでやってみようか? お互い一人でやっていたから実際に見せ合ったことはないものね」
他の2人は頷いた。そしてショートのお姉さんが僕の方を見て言った。
「君も一緒にやろうよ。言い出したのは君なんだから」
「ええ、もちろん。順番に一人ずつやりましょう」
「順番に? いや、それは恥ずかしいから一斉にやろうよ」
「い……一斉にですか? それは相当騒がしくなると思うんですけど」
「仕方がないじゃない。一人ずつだと注目されて緊張するし恥ずかしいもの。みんなで一緒にやれば目立たないし気持ちの上でも楽だから」
すると日本人形のお姉さんが三つ編みのお姉さんの方を手で示してから僕に言った。
「ここはこの人の部屋だから汚さないように気をつけてね。私たちもそうするけど」
僕は頷いた。
「じゃあ、始めましょう。なんだか照れくさいわね」
そう言ったのは部屋の主の三つ編みのお姉さんだった。みんな一斉に炬燵の上に出していた手を炬燵の中に潜り込ませた。ショートのお姉さんが黒く輝く目で僕を睨んだ。
「ずるいよ。君も早く手を中に入れて!」
僕は訳がわからずに手を中に入れた。でも手を出さないと身振り手振りが見せられないと思った。そうか! 始めは口と顔の向きだけで練習するのか。人前では初めてだから何もかも全部やろうとすると台詞と動きがばらばらになる。それを避けるための練習に違いない。ここは1つ先輩たちに会わせなきゃと思った。
僕は小さな声で寿限無(じゅげむ)を始めた。ごく初歩の短い落語だ。先輩達もなにやら聞こえないけれど声を出していたようだ。だが、人前でやるのは初めてだし緊張するのだろう。それに台詞がときどき思い出せないのだろう。眉間に皺を寄せて言い淀んでいる様子だった。日本人形が僕をちらっと見て言った。
「なるほど……そうやって何か喋り続けていれば、君も私たちも気が紛れて……恥ずかしくないわね」
そう言った先輩の顔や声がとっても色っぽかったので僕はドキッとした。僕は落語を喋りながら、他の3人がとっても悩ましい顔つきをしてときどき僕を見てるのに気づいた。始めは僕の落語が上手だから聞いてくれてると思ったけれど、話の中身よりも僕の顔を見て声を聞いて感じるように体を色っぽくくねらせているのだ。 


オナニー研究会の最初へ オナニー研究会 1 オナニー研究会 3 オナニー研究会の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前