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進め!日比谷研究所
【コメディ 官能小説】

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進め!-15

 大きなリアクションで文句を言ってくる春樹に対して、勤めて冷静な態度で文句を言うメア。
 お前の意見なぞどうでもいいから、さっさとお仕置きをさせろと視線で訴える。
「あーそうだ。メアさん、喉が渇いたりしないかな? よかったらコーヒーでも淹れるよ?」
「結構です。それよりもお仕置きを」
「あ、お腹とかどう? お昼の残りがまだ――」
 なんとかメアの意識を違う方向に動かすことは出来ないかと必死に話題を振り続ける。
「もしあれだったら、この研究所の中を案内しようか?」
「竹内春樹――」
「うん、そうだね。意外とここって広いからきちんと案内した方がいいよね!」
「竹内春樹。それには及びませんよ。この建物の地図はすでに頭の中に入っていますので、
万が一にも迷うだなんてことはありません」
「うぐ……っ」
「それに喉も渇いていませんし、食べ物も必要ありません。必要なのは、あなたへのお仕置きだけです」
 会話の悉くをいなされお仕置きをさせろと訴えてくる。どうやらメアから逃れることは出来ないようだ。
 いくら逃げようと画策してもすぐに追い詰められてしまう。
 メアが優秀うぎるのか、春樹がアホすぎるのか。恐らくどちらともだろう。
「そろそろ覚悟は宜しいでしょうか? マスターの命令通り、あなたにお仕置きをしたいのですが」
「あ、あの……メアさん?」
「なんですか? 竹内春樹」
「何故にそんなにジリジリと近づいてきているのでしょうか?」
 ゆっくりとではあるが、ジワジワと春樹との距離を縮めてきているメア。
「何故? それはワタシがあなたに近づかないとお仕置きが出来ないからですよ」
「えーと、一応聞いておくけど、どんなお仕置きをするつもりで?」
 普通にお仕置きを想像するのならば、暴力的な行動を最初に思い浮かべてしまうだろう。
 しかし、彼女は――朋子はそんなことをして喜ぶ人間ではない。むしろ、違う方向で喜ぶ人間だ。
 そしてその朋子が作ったメアも同じように朋子と似たような思考をして――仮にしてい
なくとも朋子の命令としては同じで、春樹に恥辱を与えるだろう。
 それを一瞬にして感じ取った春樹はジリジリと逃げようとしているのだが。
「追い詰めましたよ。これであなたにお仕置きをすることが出来ます。そしてお仕置きの
内容については自身の身体で確かめてください」
 お仕置きの内容を語ることなく、春樹を組み伏す。
 トス、と地面に寝かされる春樹。
「物凄く身の危険を感じるのですが……」
「危険かどうかは知りませんが、あなたがワタシにお仕置きをされるという現実は理解出来ますよね?」
「出来れば理解したくないんですけどね」
「これも全てマスターの命令なので、諦めてください」
 春樹のズボンの方へと手を伸ばし、ある部分を撫でるように触れる。
「め、メアさん!? そ、それは拙いですって!」
「何も拙いことはありません。これはお仕置きなのですから」
 撫で撫でと執拗に同じ部分を撫でていく。そのメアの撫でるという行為に段々と反応し
てきたのか、春樹の一部分が――男性器が勃起してくる。
「それにほら、あなたもやる気になっているではありませんか」
「あ、いやこれはその……」
「マスターの言ってた通り、あなたは獣のようですね」
「博士ってば、そんなこと言っていたの!?」
「はい。ワタシを作っている時からずっとアイツは獣だと言っていましたよ」
「は、博士ぇ〜」
 前回、胸を小バカにされたことをよほど怒っているらしい。その怒りは間違った方向で
発揮され今こうしてメアに組み伏せられる事態となってしまっている。
「確か、このまま撫で続けていると射精するはずですよね?」
 何かを思い出すように、何処からか知識を持ってくるかのように春樹へと問いかける。
「えっと、確かに出るかもしれないけど、この程度の刺激じゃ……」
 執拗に男性器を撫でるという行為はいいのだが、如何せん刺激が弱い。
 このまま撫でる行為を続けていけばいずれは射精してしまうかもしれない。しかし、そ
れはかなり先のことで時間のかかる行為だ。
「む……っ、もしかしてワタシの知識が間違っているのですか?」


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