堕落-2
部屋は淫靡な芳香に包まれていて、肉と肉とがぶつかり合う音が支配していた。
どれくらい経ったか分からない。
私はもうどろどろに溶かされていた。
「んっはっ！アンッ！や、凄っ」
「ここだろ！？気持ち良いの！」
「ひあっ！アアアッ！」
喘いでしまってからはもうなし崩し的に艶っぽい声を上げていた。どうでもいいと思ったわけではない。ただもう我慢することが苦痛になっていた。
康平とのSEX何回分の長さなのだろう。長い間彼と付き合ってSEXした回数を時間にしたら、もしかしたら今してるSEXと同じ位なのかもしれない。
そう錯覚してしまうほどに、先輩の持久力は凄かった。
「瑞穂、キスしていい？」
先輩の問いに私は何も答えず、ただじっと見つめる事しか出来なかった。
私はどんな顔をしていたのだろう。
甘えた顔でもしていたのか、それとも淫靡に微笑んでいたのだろうか？
分からないままに、彼は私の目を見て理解して頷くとそのまま唇をあてがった。
私はと言えばそれに抵抗するでもなく、ただ諾々と流されるように受け入れていた。意味など特に無かった。
その時私に必要だったものがそれだったからなのか、何も考えていなかったのか。
先輩の舌が私の舌を捕らえて絡まる。それとリンクして私は先輩の背に、首に手を回して絡まる。
密着した身体と繋がった性器はより熱を帯びて、性の快楽に拍車をかける。
身体も唇も、全てを奪われた。
康平に顔向け出来ない。キスまでも許してしまった私の意志が弱いのか、それとも先輩の熟練した技のせいか。
でもそんな考えさえ纏まらないほどに、私は快楽に酔ってしまっている。
こんな長い間膣奥に男を感じたことは無い。
「先輩…ぁぁっ、先輩っ」
「可愛いよ、瑞穂」
恥ずかしい。こんな乱れた顔をまじまじと見ないでほしい。
乱れたといってもどれだけ乱れているか分からないけども…。それでもきっと康平とのエッチでは決して見せていないであろう顔だと思う。
「今日康平はここに来る？」
「……来ません…よ」
「すぐ来る」って言えば終わったかもしれない。そう考えが過ったのに、逡巡して私の口から出た言葉は正反対のものだった。
事実、今日彼は実家に帰っていてこっちに来ることはない。
嘘をつくのは悪いことだから。
最終的な結論はその言い訳だった。
「じゃあ今日は泊まってもいい？」
「それは…ちょっと…」
流石に困る。そうハッキリ言えない私は何なんだろう。
不意に先輩の男を咥えこんでいるあそこがキュンと疼く。
「お…？瑞穂のここは帰ってほしくないって言ってるよ？」
そうなのかな？
でも確かに、この疼きは簡単には止まらない。エッチが堪らなく好きになってしまったのか。
私はそんなに淫乱な女だったのだろうか。
「今日はずっとエッチしようぜ」
「駄目、です…そんな」
言葉っ面だけ。
キスを許して、背に手を回し抱きつき、確りと先輩の根元まで涎を垂らして咥えこんでいる私の秘裂。
何の説得力も無い。
「じゃあとりあえず夕飯の時間までやって、そっから考えて」
「んっ、は…はい」
はい、じゃない。夕飯の時までも許しちゃ駄目。
先輩は私の乳房を優しく揉みしだき、乳首に吸い付いた。
「はぁんっ」と私も甘い声をあげる。
そして再びのピストン運動。ややゆっくり動かれて、彼の形がよく分かる。カリ太のペニスは私の膣内の至る所を引っ掛けながら出入りする。
「あ、ぁぁ、先輩…それっ…！」
「ゾクゾクする？」
「しますっ…ゾクゾクってっ！」
私の膣内が先輩の形になっていく。康平の形が思い出せないほどにインパクトがある先輩のおちんちんに私は…。
「気持ち…っ…」
「ん？何？瑞穂」
駄目、これだけは言っちゃ…
「んっ、…あ、めくれちゃうっ」
「瑞穂、気持ち良いか？」
もう分かってるくせに先輩は意地悪く聞く。
「はぁ、ん…気持ち…んぅっ」
「ん？聞こえない」
「や、気持ちぃ…」
「聞こえないってば！」
ズシンと深くまで貫かれた。
私はまたも弓なりに反って鯉のように口をパクパクとさせる。声が一瞬出せないほどの衝撃と快感。
「ンアアッ！」
そこから先ほどまでのスローテンポから一転して、高速度でのピストンが始まった。膣壁をえぐられて空いた手でクリトリスをも弄くられる。
「気持ち良い？」
頭が滅茶苦茶になって今にも意識を失いそうな私は絶叫していた。
「気持ちっいい！アッアッアッアッ駄目ぇ！先輩駄目ぇえ！」
押し寄せる快楽に負け、私は生まれて初めての絶頂を味わってしまった。
康平ごめんなさいーー
私はもうーー…