第4話 陵辱の始まり(後編)-5
「はふぅぅ〜気持ちよかったですよぉ、奥さ〜ん」
爬虫類顔を呆けさせて、蛇沼が下品な笑みを浮かべている。
紗希は、床に座り込み、手で口を拭いながら咽返っていた。
ティッシュペーパーを何枚も何枚も手に取り、口の中に残っている生臭い粘液を吐き出している。
いつも上品に整えられているウェーブのかかった長い黒髪は、蛇沼に手荒く掴まれ、すっかり乱れていた。
紅潮し、汗ばんだ新妻の横顔には、垂れ落ちた髪がへばり付いている。
口元は自らの涎と、蛇沼が放った精液で汚れていた。
気にする余裕もないのだろう、セーターとスカートが乱れたままの新妻。
剥ぎ取られたブラジャーは床に投げ捨てられ、紗希の足首にはパンティが絡まったままだった。
紗希が床に手をつき、嗚咽を繰り返している。
服を着ていても、腰から尻、そして正座して折り畳まれた太ももの肉つきの良さが感じられた。
陵辱された新妻のその淫靡な姿は、ふるいつきたくなるほどであった。
さっき、精を放ったばかりというのに、股間から垂れ下がった蛇沼のモノが鎌首をもたげ始めていた。
蛇沼は全裸になると、紗希に近寄り、肩を抱き寄せる。
「ヘヘヘッ、奥さん。まだ終わりじゃないですよぉ」
(終わりじゃないって、まさか……)
目に入ってきた蛇沼の姿に、紗希は驚愕する。
毛深い下半身から伸びたソレは、すっかり回復し、新妻に向かって獣欲を放っていた。
(何で?さっき、あんなに出したのに、何で、また大きくなってるの……)
裕一とのセックスしか知らない紗希にとって、それは常識を超えるものであった。
心の隅で、これで終わってくれるのではないかと期待していた紗希に、戦慄が走った。
「いやぁぁっ!」