幸子 第12話-2
そんな日がすぎて(もちろん夫には内緒にしていたが)旅行の日が来た。
美奈が昼前にちっちゃくてかわいい軽自動車で迎えに来てくれた。
(それにしても、義父も義母もうちの人も痩せているのに、誰に似たらこんなに…)
美奈を見る度に、幸子はいつも不思議に思っていた。
自称、身長162cm 体重70キロと言っているけれど。。
まぁ、身長はそれに近いだろうけど、体重はどう見てもそんなもんじゃないと、口には出さなかったけど、いつもそう思いながら見ていた。
まぁ、それはさておいて美奈とはこれまでも度々、二人だけで旅行はしていた。
着飾らない態度と、遠慮の要らない付き合いやすさは、幸子は大好きだった。
「さっちゃん、行くよー」
美奈の体格には釣り合いがとれない、軽自動車の運転席から美奈が呼んでいる。
「はーい」
忘れ物はないか火の始末はなどを確認しながら、玄関に鍵をかけ美奈の車に向かった。
「楽しもうねー、でもどっか途中で食事しよ」
顔を見合わせて笑って出発した。
「わぁー、すごいいい感じじゃない?」
途中、食事したり寄り道しながら、宿に着いた時にはちょうどいい時間になっていた。
小ぎれいなこじんまりとした温泉旅館だった。
通された部屋も、川に面した落ち着いた雰囲気の部屋だった。
「すごいねーすてき!」
部屋に入るなり、二人してそう言った。
「先に露天入りに行かない?」
二人は浴衣に着替えて露天風呂に向かった。
(それにしても、偉大な背中だなぁ。。。。)
前を歩く美奈の、浴衣の背中を見ながらつくづく思った。
川岸の木立の中の露天風呂は、川のせせらぎも聞こえて、とてもいい感じだった。
幸子の3倍はありそうな乳房に不釣り合いな小さなピンクの乳首、人間の身体ってホント不思議だなぁと幸子はボォーと見ながら湯に浸かっていた。
「さっちゃんいいなぁ、ほんとステキなスタイルしてるよねぇ」
美奈が、しげしげと幸子の身体を見ながら言った。
「んなことないよぉ。おっぱいちっちゃいしさぁ、色気ないしさぁ」
「よく、うちの兄さんみたいな人が、さっちゃんを射止めたもんだよねぇって、今でも家族で話しているんだよ」
美奈が笑って言う。
「やさしいもん、いっぱい愛してくれるし、自由にさせてくれるし。いいとこ言い出したらキリがないよ」
幸子は本心からそう言った。
「さて、そろそろ上がろうかぁ」
そう言うと美奈が立ち上がって、露天風呂から出てゆこうとした。
(わぁぁ、、すごーい。。)
片足をあげた時に、美奈の剛毛が幸子の目の前に広がった。
生えている範囲も量もすごいけど、ヘソの下からぐるっと回って尻の方まで、もっさりと生えていた。
いつ見ても美奈の体はどこもかしこも、幸子には驚異だった。
(いったい、たかちゃんはどんなエッチしてんだろ?)
たかちゃんは、美奈の彼氏でこれまたガッリガリのひょろっとした男の子だった。
二人のエッチを想像する度に、ものすごい光景しか浮かばなくて、コメディーみたいになってしまう。