饗宴の夜-13
シーツの上には、筋肉質のコージの体が横たわり、その瞬間を今か今かと待ち望んでいる。
その瞬間とは、もちろん童貞喪失の瞬間のことだ。
わたしは、この少年の童貞を奪うべく、彼の胴に跨って自分の秘部を擦りつけている。
その隣には、ユウキが少々残念そうな面持ちで佇んでいる。
「ごめんねぇ、ユウキ君。コージ君と先にセックスする約束しちゃってたから」
「ちぇっ、アニキも顔に似合わず手が早いんだなぁ。道理で車ン中で大人しかったはずだ」
「うるせぇよ。お前は人の車ン中で、さんざんいい思いしやがっただろうが」
「ほら、ケンカしないの。ユウキ君は、もう少し、こっち来て」
「え? 何をするんスか?」
「わたしと、キスをしましょう?」
わたしは、近づいてきたユウキの茶髪を掴んで、彼の唇をおもむろに奪ってやった。
最初はぎこちなく唇をつけているだけのものだったが、わたしが口を開けて彼の唇を舐めてやると、ユウキも真似をしだし、やがて舌が絡みあった。
そして、お互いの口内に舌を挿入させていく。
そうしながら、ユウキはわたしの胸を揉み始めた。
女性経験が無いとは思えない甘いキスに、わたしの頭の中もとろけていく。
「お、おい、お前ら……! いつまでやってんだ。俺も、早く」
わたしに跨られたまま喚くコージの勃起を手にとってやると、喚き声は止まり、たちまち大人しくなった。
これが……わたしも、これが欲しい。
ユウキの舌を絡ませながら、わたしは蹲踞の姿勢をとり、コージの勃起を膣口にあてがった。
コージの体がびくりと動き、彼が緊張しているのがわかる。
もちろん生だ。コンドームはしていない。粘膜と粘膜を思い切り擦り合いたい。
腰を少し下ろした。コージの先端の亀頭部分がめり込んだ。
コージは、もうわたしの中に一刻も早く入りたくて、必死の形相だ。
コージがわたしの腰を掴んで、下から奥まで突き入れようとしている。
淡い街灯に照らされたコージの顔は、まだ全て挿れていないのに、もう射精寸前といった面持ちに見える。
これは、何秒も持たないかもしれないわね。
でも、いいか。何度もすればいいんだから。
わたしは、ユウキから唇を離して、腰を最後まで下ろした。
ずぶり。わたしの奥まで、コージの勃起が届いている。
ようやく待ち望んだ硬直がわたしの中を押し広げる充実感に、わたしは思わず声を上げた。