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インスタント・ラバーズ
【痴漢/痴女 官能小説】

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饗宴の夜-12

 車内から出ると、暗がりの峠の展望台から遠くの街の夜景が見えた。
 白く淡い星の光のような明滅が、見下ろした一面に広がっていて幻想的に思える。
 この展望台自体はチャチなもので、駐車する場所も車三台分ほども無い。
 付近の車の通行量もほとんど無く、かなり寂れた場所だと言っていい。
 だが、夜景はなかなか綺麗だった。
 明るい昼間などに来れば、また異なった面白い景色が見えるに違いない。
 へぇ、あんな厳つい顔のドーテー君が、こんな場所を知ってるなんてねぇ……。
 わたしが、ほんの少し感心していると、後方に気配を感じた。
 おもむろに、わたしの乳房に手を添えて、荒々しく揉み込んでくる。
 むき出しの尻には、男の勃起がゴリゴリと擦り付けられている。
 わたしは、全裸でこの夜景を見ていたのだ。
 そして、この後ろにいる男も、芝生に青いシートを敷いている男も、全裸だった。
 全裸になろうと、わたしが提案したのだ。

「ああン、もう気が早いわねえ……もう少し、夜景見たかったのに」
「それどころじゃねぇよ。人の車ン中で、どれだけヤラしいことヤッてんだよ」
「仕方ないじゃない。ユウキ君のチンポ扱いてたら、わたしも感じてきちゃったんだもの」
「クッ……!」

 わたしは臆面もなく、夜景を見ながら事実を述べた。
 胸を揉むコージのごつごつした掌に力が入り、乳首を指で摘まれると、わたしの脳内から夜景が桃色の何かに染められていく。

「あ、ああ、もう、そんな強く揉んじゃ、痛いじゃない。もう少し、優しく」
「こ、こうか?」
「そうよ……フフ、ねぇ、女に胸触るの、どんな感じ?」
「そ、そりゃあ、柔らかくて、興奮してくるさ」
「わたし、あんまり胸大きくないから、触ってて面白くないでしょう?」
「そ、そんなの……女の胸は胸だろう。面白いも面白くないもねぇよ。それより、約束……」
「約束? あら、何のことだったかしら?」
「とぼけんな! ドライブ済んだら、ヤラせてくれるって言っただろ?」
「フフ、下品な言い方ねぇ……でも、わたし下品なの、好きよ」
「じゃ、じゃあ、早く……!」
「ええ、そうね。芝生のとこに行きましょう、ユウキ君が、待ってるわ」



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