グッド・モーニング-14
「一緒にさ、いいだろう?」
「…………」
答えてやらない。
その代わりに、わたしは男性を見つめて、足を少し広げてやった。
男性はすかさず広げた足の間に体を割りこませて、その勃起をわたしの膣口にあてがおうとしている。
体をしゃがみ込ませ、必死に位置を調整している彼が愛らしく思える。
硬くて熱い肉の塊が、わたしの入り口にぴたりとくっついた。
わたしは、あっ、と小さな声を出した。
いよいよだと思った。
目を閉じて、その瞬間を待っていると、肉路の中にズブズブと男性が入ってきた。
わたしの穴が広げられていく充実感と、その快感で、たちまち頭の中が白くなっていく。
思わず、わたしは男性の体にしがみついた。
「あああ〜〜〜〜〜〜ッ!」
男性のものが奥まで届くと、大きな声が出てしまった。
もう駐車場とか、そういう状況もわたしの頭の中から消えた。
男性は少し辺りを見回すと、腰を引いて、わたしを突いた。もっと突いて欲しい。
もっと、メチャクチャにしてほしい。
男性の肉棒がわたしの奥まで突くたびに、えげつない粘着質の音が響き渡る。
「あっ、あっ、いいっ、いいわッ! すごく、いいッ!」
男性はものも言わずに、少し怒ったような顔で腰をひたすら動かしている。
射精して、わたしを孕ますことしか考えていない、オスの顔だと思った。
それがとても素敵な顔に見えて、わたしはその男性に唇を突き出した。
キスが欲しい。お互いの感情を確認しあいたい。
男性の唇がわたしの唇に強引に重ねられた。優しくない、貪るようなキス。
わたしの方から男性の頭を抱きしめて、舌を絡めあった。
その間にも男性の勃起はわたしの奥まった部分に到達しては、引き出され、無意識に嗚咽のような声を絞り出している。
今、この瞬間だけ、わたしはこのロクに名前も知らない男性のことが好きになっていた。
男性と唾液まで交換すると、彼の唇はわたしから離れて、胸元に動いた。
「あああッ! 乳首、吸わないでェ……!」
「くっ……締まってくるぜ。ここ、いいんだろう?」
男性はわたしの片足を抱えて、奥まで突き入れながら、わたしの乳房を揉み、吸った。
大きくはないが、感度がいいのか、触れられると全身がゾクゾクとしてくる。
男性も、名も知らないわたしのことを好きになってくれているのだ。
わたしのカラダの、ありとあらゆる部分に触れて、愛してくれていた。
それが嬉しくて、気持ち良い。
男性の腰の動きが、だんだん早まっている。わたしの頭の中もモヤがかかってきた。
激しく動きながら、一瞬お互い見つめ合った。
「もうそろそろ、出すぞ……!」
「いいッ、いいわ! わたしも、イキそうなの……! ああ、来てェ、たくさん出してェ!」
「うううッ! おおおッ! 出るっ、出る出るッ! アーッ!!」
「アーッ! いきそう、気持ちいい! いく、いくいく……イッくううううーッ!」
体中が大きくうねって、気持ちいい何かが全身を駆け巡った。
わたしはただ男性の体にしがみついて、体をビクリビクリと波打たせている。
体の奥のほうで、何度も何度も熱いものが弾けているのを感じた。
男性が、うっ、うっ、とわたしを抱きしめながら呻いている。
しばらくお互いを強く抱きしめながら、わたし達は充実の時を迎えていた。