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ゆっきの日記
【女性向け 官能小説】

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彼1-3

 お目当ての台に座って隣を見たら彼だった、って感じ。お互い顔は知っているから、何となく軽く会釈をしたけれど、その後はもうそれぞれ、台との真剣勝負。

 二十分くらいして、その列の最初の当たりを引いたのは彼でした。
 悔しい!(笑)
 私も負けずに、台に向かって念を送りました。
 「当れ〜〜〜〜〜〜〜!!!!」(もちろん、口には出してませんよ!)

 その念が通じたのか(そんなわけ無いけれど・笑)、五分後くらいに私も当りました。
 彼が、私の方をちらっと見て、「おめでとう!」って感じの、やさしい視線を送って来ました。
 当って嬉しかったし、彼の目が優しかったから、それまでの「あまり良い印象じゃない」と思っていたのを少し改めました(笑)。

 それからが結構凄かったんです。私も彼も、次から次に当りまくりました(笑)。
 少し出ない時間もあったけれど、つぎ込んでいる「原資」が少なかったし、余裕ありまくりで、楽しい時間を過ごしました。彼の方も同様だったみたい。

 私の台で「プレミア」リーチがかかりました。その頃には私も相当のパチンコ通になっていたので、「プレミア」が出てビックリ。リーチがかかった瞬間、彼が「おっ!」と声を出しました。
 もちろん確変大当たりです。
 彼が話しかけて来ました。

 「凄いですね!」

 私も感動してたから、
 「ね〜!」なんて、気軽に答えてた。
 それから打ち解けて、比較的珍しいリーチの時とか、熱いリーチを外した時とか、「ああでもない、こうでもない」と話すようになったんです。
 でも、パチンコ屋さんって、うるさいから、細かい話は出来ません。基本的には、ひたすら台に向かって一日が過ぎました。


 夕方の六時頃でした。
 私も彼も、パッタリ当たりが来なくなりました。それまでが好調だっただけに、急につまらなくなっちゃいました。
 お昼も食べずに頑張ったので、お腹も空いていたし。

 私、もうやめる事にしました。私が店員を呼ぼうとしたのと同時に彼が、「う〜ん」って感じで伸びをして、「止め!」と言いました。
 「気安い気分」になっていた私は、「私も!」と言いました。

 彼が二十五箱、私が二十二箱。大勝利です。二人で両替所に行きました。
 両替したお金を財布にしまいながら「洋服買っちゃお!」なんて思っていたら、彼が、「おずおずと」って言う表現がぴったりの感じで、私に言いました。


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