addict-7
「……っ、れ…て…下さい…」
「ん?何だって?」
聡は乳首を弄りながら聞いた。とろんとした目で和子が哀願する。
「…ん…入れて…ぁん…くだ…さい…先ぱいのが…はぁ…、欲しいです…」
「…分かりました…」
聡は熱い潤みを張り詰めた先端部に浴びながら、下方からズン、と一気に和子を貫いた。
「ぁあぁんっ!!!」
聡が和子の腰を抱えて、えぐる様に思いきり突いて来る。
「あぁっ!いっ、ぁっ!!ぁぁんっ ひぁぁっ、せっ先輩っ…んぁっ」
和子ははばかりのない喘ぎを荒ぶらせた。
もう何がなんだか訳が分からない。
「…っ、はぁ……百瀬和子ちゃん……」
聡が吐息混じりに囁く。
「なんで僕の鞄抱き締めてたの…?」
息を荒くして鳴いている和子とは対照的に、聡はいつもの、そう、委員会の時の仕切りをするのと同じ様な口ぶりで和子に問うた。
「…はぁっ!…そっ、れは…っ…あぁん!」
容赦なく、ぐいぐいと腰を押し付けてくる。
激しい快感の波が和子に襲いかかる。返事をする所ではない。
「なぁに?ねぇ…何で…?」
こんなときにこんな質問をするとはなんて意地が悪い、という反抗心がチラと頭をよぎったが、あまりの気持ち良さに一瞬にしてどこかへすっ飛んだ。
「んんっ!ふぁぁっ…せ、せんぱいがっ…ぁっ、好、きだからっ…ですぅっ、っああぁっ」
「よく出来ました…じゃ、そろそろイくとしようか…」
何か堪えていたものを一気に吐き出す様に、動きがより一層激しくなる。和子は聡の動きに合わせて腰を振り、狂った様によがった。
「ひぁっ!!ぁんっ!そこっ、ぃいのぉ!んぁ、もぅだめぇっ!ぃ、ぃっちゃぅょお!!」
「はぁっ…っ…くっ」
「ぁっ!ぁぁああぁあぁっ!!!」
聡が自身を和子から引き抜くと、白濁した液体が勢い良く和子の下腹部に飛び散った。
ふたりは同時に果てた。
和子は、朦朧とする意識の中で、お腹の液体の熱さと、覆い被さる様にして倒れてきた聡の体の重さを感じていた。
はぁ、はぁ、と言う聡の荒い息が聞こえる。
二人はしばらくそのまま動かなかった。
それから数分立ったか、和子は外をちらりと見、今何時だろうと思った。
やにわにむくりと聡が起き上がった。と思うと、手際よく処理を始めた。
和子は視界がはっきりして来たが、ただ呆然とそんな聡の姿を見ていた。
聡は何ごともなかったかの様にシャツを直し、学ランを着始める。
和子が俯くと、しばらくして、不意にぽた、と一滴の水が落ちた。自分の涙だと気付くまでに数秒かかった。
また、一滴落ちる。
ポタ…
「…っ、うっ、く…」
聡が、机に座って泣き出した和子に気付いた。
顔を和子の鼻先まで近付けて優しく声をかける。
「どうしたの?気持ち良くなかった?」
「……」
大宮 聡は好青年などではなかった。みんな騙されていたのだ。
この整った、自分の大好きな面をひっぱたいてやりたいと思った。あやす様に自分を見る優しい目がどうしようもないほど憎たらしい。
和子は勢い良く右手を振り上げた。
でも、そのまま固まってしまった。
なんで殴らないの?
もう先輩なんて大嫌いなのに。そう…大嫌いなんだから。
自分に言い聞かせたが、やはり右手は言うことを聞かなかった。